薬剤師による尿培養陽性患者のフォローアップが抗菌薬の適正使用を支援/Am J Health Syst Pharm

提供元:ケアネット

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公開日:2026/03/26

 

 薬剤師が主導するフォローアッププログラムが尿培養陽性となった患者における抗菌薬の適正使用を改善した。

 この後ろ向きコホート研究では、救急外来(ED:emergency department)または緊急治療センター(UC:urgent care)を受診した際に尿培養検査で陽性反応が出た成人女性患者を対象とした。薬剤師がフォローアップと症状評価のために連絡を取り、尿路症状のある患者には抗菌薬療法を開始または変更し、症状のない患者には新たな抗菌薬処方は行わなかった。

・対象:EDまたはUCを受診した際に尿培養検査で陽性反応が出た成人女性患者
・尿路症状のある患者:抗菌薬療法を開始または変更(標準治療:SOC群)
・症状のない患者:新たな抗菌薬処方は行わない(介入群)
・主要評価項目:追跡後30日以内に症候性尿路感染症を治療した割合
・副次評価項目:薬剤師の業務量評価、30日以内の有害事象およびClostridioides difficile感染症の両群間比較など

 主な結果は以下のとおり。

・対象患者は合計214例で、内訳はSOC群97例、介入群117例であった。
・初回受診時、SOC群の患者の83.5%が尿路症状を報告したのに対し、介入群では53%であった(p<0.001)。
・経験的抗菌薬処方は両群で同様であった(SOC群37.1%、介入群25.6%、p=0.392)。
・追跡調査30日以内に症候性尿路感染症を治療した割合は、SOC群14.4%、介入群11.1%で統計的な差は認められなかった(p=0.466)。
・追跡調査は退院後平均2.5日後に行われ、電話連絡の中央値は1回、連絡と記録に要した時間は中央値で15分であった。

 今回の研究結果は、尿培養陽性であっても無症状の患者に対しては、フォローアップ時に抗菌薬を処方しないことが、EDおよびUC患者における不必要な抗菌薬曝露を防ぐための適切な抗菌薬適正使用介入であることを支持している、と筆者らは述べる。

(ケアネット)