世界初「NASH治療用アプリ」の効果を臨床試験で確認/東大 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2023/01/27 肥満を背景に発症する非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、国内に200万人程度(予備軍は推定1,000万人以上)存在すると考えられているが、確立された治療法がなく、減量のための栄養指導や医師からの運動の励行など、個々の施設の取り組みにとどまっているのが現状である。そこで、東京大学医学部附属病院検査部の佐藤 雅哉氏らの研究グループは、疾患治療用プログラム医療機器の開発を手がけるCureAppと共同開発した「NASH治療用アプリ」を用いた第II相試験を実施し、その有用性が認められた。本研究結果は、American Journal of Gastroenterology誌オンライン版2023年1月20日号に掲載された。 研究グループは、組織学的にNASHと診断された19例を対象として、多施設共同単群第II相試験を48週間の期間で実施した。主要評価項目は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病理学的スコアNAFLD Activity Score(NAS)の変化量、副次評価項目は、肝線維化の悪化を認めないNASスコア2点以上の改善、体重変化、肝線維化の退縮などであった。 主な結果は以下のとおり。 ・NASスコアの改善が認められた患者の割合は68.4%(13/19例)であった。 ・NASスコアのベースラインからの変化量(平均値±標準偏差)は-2.05±1.96であり、有意な改善が認められた(p<0.001、過去の研究における経過観察群のデータを基に設定した閾値-0.7との比較)。 ・NASスコア2点以上の改善が認められた患者の割合は57.9%(11/19例)であった。 ・試験終了時の体重変化率(平均値)は-8.3%であった。 ・ベースライン時に中等度以上の肝線維化が認められた患者(肝線維化stageがF2またはF3)において、肝線維化stageの改善が58.3%(7/12例)に認められた。 ■関連記事 NASH治療アプリで肝線維化を食い止め、国内第III相試験開始/CureApp (ケアネット 佐藤 亮) 原著論文はこちら Sato M, et al. Am J Gastroenterol. 2023 Jan 20. [Epub ahead of print] 参考文献・参考サイトはこちら 世界初、NASH に対するデジタル療法の効果を臨床試験で確認 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 エキスパートに聞きたい ~NAFLD/NASHの疑問点~ (2022/12/26) 汎PPAR作動薬のlanifibranor、活動性NASHに有効/NEJM ジャーナル四天王 (2021/10/28) セマグルチド、NASH治療に有効な可能性/NEJM ジャーナル四天王 (2020/11/30) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 冠動脈中等度狭窄への血行再建、vFFRガイドは有用か/NEJM(2026/04/21) イプタコパンがIgA腎症の腎機能障害を有意に抑制(解説:浦信行氏)(2026/04/21) 経口CGRP受容体拮抗薬「アクイプタ錠」、片頭痛発作の発症抑制の適応で発売/アッヴィ(2026/04/21) 乳がんサバイバー、個々に合わせた運動で10年死亡率が低下(2026/04/21) 6割超が年収2,000万円以上を適正と回答したのは◯◯科/医師1,000人アンケート(2026/04/21) 受診ごとのBMI変動、とくに女性で認知症リスクと関連(2026/04/21) 超加工食品は骨の健康にも影響か(2026/04/21) 医療に伴う負債は医療の後回しと関連(2026/04/21) [ あわせて読みたい ] 合格直結!テスレクDigest(2025/07/18) 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24) スマートに進める治験/臨床研究~臨床研究中核病院に学ぶ~(2025/10/28) 第50回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2025/04/18) ASCO2025 まとめ(2025/06/02) かかりつけ医のためのがん患者フォローアップ(2025/06/13) 医療・介護施設従事者のための転倒・転落事故へのアプローチ ~転倒・転落事故のメカニズム、予防、事故後フォローのすべて~(2025/02/27) 非機器的早期運動療法はDVT発生率を低減【論文から学ぶ看護の新常識】第1回(2025/02/05)