術前化学療法とデュルバルマブの併用がNSCLCのpCRを改善(AEGEAN)/AZ

英国アストラゼネカは2022年6月30日、第III相AEGEAN試験の良好な解析結果概要を発表した。同試験の中間解析において、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対し、デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)と術前化学療法の併用療法は、術前化学療法単独と比較して、病理学的完全奏効(pCR)の統計学的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示した。
さらに、主要な病理学的奏効(mPR)の統計学的に有意な改善も認められた。同試験は予定通り継続し、もうひとつの主要評価項目である無イベント生存期間(EFS)を評価する。
術前化学療法にデュルバルマブを追加した場合の安全性および忍容性は、既知のプロファイルと一貫しており、化学療法単独との比較で、手術可能な患者数の減少は認められなかった。
世界のNSCLC患者の最大30%が、根治目的の切除可能な早期段階で診断されるにもかかわらず、ステージIIの患者の5年生存率は56〜65%、ステージIIIでは24〜41%である。
今回得られたpCRデータは各国の規制当局と共有され、EFSの試験結果が得られ次第、学会で発表される予定である。
(ケアネット 細田 雅之)
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