死亡リスクの予測、BMI vs.体脂肪率

提供元:ケアネット

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公開日:2025/07/16

 

 体組成の評価指標としてBMIが広く用いられているが、筋肉質な人を過体重や肥満に分類したり、BMIは正常でも体脂肪率が高い「正常体重肥満」のリスクを見逃したりする可能性が指摘されている。そこで、米国・フロリダ大学のArch G. Mainous氏らの研究グループは、20~49歳の成人を対象に、死亡リスクの予測においてBMIと体脂肪率のいずれが優れているか検討した。その結果、体脂肪率のほうが15年間の全死亡および心疾患死亡のリスク予測において優れている可能性が示された。本研究結果は、Annals of Family Medicine誌オンライン版2025年6月24日号に掲載された。

 本研究は、米国の国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)の1999~2004年のデータを用いた後ろ向きコホート研究である。対象は、ベースライン時に20~49歳であった成人4,252人(男性2,821人、女性1,431人)とした。BMI、生体電気インピーダンス法を用いて推定した体脂肪率、胴囲(waist circumference)と、15年間の全死亡、心疾患死亡、がん死亡との関連を評価した。BMIは18.5~24.9kg/m2を正常、25kg/m2以上を過体重/肥満と定義した。体脂肪率については、先行研究に基づき男性は27%以上、女性は44%以上を不健康とした。胴囲については、男性は40インチ超、女性は35インチ超を不健康とした

 主な結果は以下のとおり。

・調整後解析において、BMIに基づく過体重/肥満の群は、正常の群と比較して全死亡リスク(ハザード比[HR]:1.246、95%信頼区間[CI]:0.845~1.837)および心疾患死亡リスク(HR:2.227、95%CI:0.833~5.952)の統計学的に有意な上昇はみられなかった。
・不健康な体脂肪率群は、健康な体脂肪の群と比較して、全死亡リスク(HR:1.780、95%CI:1.282~2.471)および心疾患死亡リスク(HR:3.620、95%CI:1.552~8.445)が有意に高かった。
・不健康な胴囲の群も同様に、健康な胴囲の群と比較して、全死亡(HR:1.593、95%CI:1.123~2.259)および心疾患死亡(HR:4.007、95%CI:1.941~8.271)のリスクが有意に高かった。
・がん死亡リスクについては、BMI、体脂肪率、胴囲のいずれの指標とも有意な関連は認められなかった。

 著者らは「体脂肪率は測定が容易な体組成指標であり、BMIと比較して若年成人における長期的な死亡リスクと強い関連がある可能性が示された」と結論付けている。

(ケアネット 佐藤 亮)