ニボルマブ+イピリムマブの肺がん術前治療、主要評価項目を達成(NEOSTAR)/Nat Med

提供元:ケアネット

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公開日:2021/04/05

 

 手術可能NSCLC患者を対象に、ニボルマブ+イピリムマブによる術前治療の有効性と安全性を評価する第II相NEOSTAR試験の追跡結果がNature Medicine誌に掲載された。

・対象:切除可能Stage I~IIIA 非小細胞肺がん(Single N2)
・arm A:ニボルマブ3mg/kg+イピリムマブ1mg/kg→ニボルマブ2週ごと3サイクル(NI群)
・arm B:ニボルマブ3mg/kg→ニボルマブ2週ごと3サイクル(N群)
・評価項目:
[主要評価項目]N群とNI群のMPR(Major Pathologic Response、生存しうる腫瘍細胞10%以下)
[副次評価項目]毒性、周術期罹患率/死亡率、奏効率(ORR)、無再発生存期間、全生存期間など

 主な結果は以下のとおり。

・NI群のMPR率は38%(8/21例)で、事前に指定された主要評価項(21例中6例のMPR)を達成した。
・NI群のMPR率は22%(5/23例)であった。
・切除を行った37例におけるMPR率は、NI群50%(8/16例)、N群24%(5/21例)であった。
・NI群ではN群に比較べ、高い病理学的完全奏効率を示し(10%対38%)、生存しうる腫瘍細胞(viable tumor)も少なかった(50%対9%)。
・腸内ルミノコッカス属とアッケルマンシア属の増加が併用療法のMPRと関連していた。

(ケアネット 細田 雅之)

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