アカラブルチニブ、慢性リンパ性白血病治療薬として、EUの承認勧告取得/アストラゼネカ

提供元:ケアネット

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公開日:2020/08/06

 

 アストラゼネカは、2020年7月27日、欧州連合(EU)においてアカラブルチニブに対し、慢性リンパ性白血病(CLL)の成人患者の治療薬として、製造販売承認が勧告されたことを発表した。

 今回の欧州医薬品庁(EMA)の医薬品評価委員会(CHMP)の肯定的見解は、前治療歴のないCLL患者を対象にしたELEVATE TN、および再発または難治性CLL患者さんを対象にしたASCENDの2つの第III相臨床試験の結果に基づいている。

 ELEVATE TN試験では、前治療歴のないCLL患者において、アカラブルチニブとオビヌツズマブの併用療法、およびアカラブルチニブ単剤療法が、標準的な化学免疫療法であるchlorambucilとオビヌツズマブとの併用療法と比較して、病勢進行または死亡のリスクをそれぞれ90%および80%低下させることが確認された。ASCEND試験では、試験対象となった再発または難治性CLL患者のうち、12ヵ月時点で生存かつ病勢進行も認められなかった患者の割合が、アカラブルチニブ投与群では88%だったのに対し、リツキシマブとidelalisibまたはベンダムスチンの併用療法群では68%であった。アカラブルチニブの安全性および忍容性は、両試験ともに既知のプロファイルと一致していまた。

 今回のCHMPによる承認勧告は、前治療歴のないCLLの成人患者に対してのアカラブルチニブ単剤療法またはオビヌツズマブとの併用療法、および少なくとも1回の前治療歴を有するCLL成人患者に対する単剤療法に対して行われた。

 アカラブルチニブ、Idelalisib、chlorambucil、オビヌツズマブは本邦未承認。

(ケアネット)