ベンゾジアゼピン使用と転倒リスク

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ケアネット

ベンゾジアゼピン使用と転倒リスクのイメージ

 ベンゾジアゼピン(BZD)は、とくに高齢者において副作用と関連している。アイルランド・ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンのLouise Marron氏らは、地域在住の50歳以上の成人を対象に、BZD使用と転倒との関連および、この関連に対する睡眠の質の影響について調査を行った。QJM誌オンライン版2019年8月19日号の報告。

 アイルランドの老化に関する縦断的研究であるTILDA studyのwave 1データを用いて、断面分析を行った。対象者は、BZDの使用者または非使用者に分類され、昨年転倒したかどうか、転倒の原因は不明かどうかについて回答した。睡眠の質は、睡眠障害、日中の眠気、早朝覚醒についての自己報告により評価した。BZD使用と転倒リスクとの関連についてロジスティック回帰で評価し、この関連に対する睡眠の質の影響は、BZD使用と睡眠の質の変数に基づいて分類することで評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・8,175例中、BZD使用者は302例(3.69%)であった。
・BZD使用は、交絡因子で調整しても転倒リスクと関連していた(OR:1.40、95%CI:1.08~1.82、p=0.012)。
・BZDと原因不明の転倒との間に有意な関連は認められなかった(OR:1.41、95%CI:0.95~2.01、p=0.09)。
・BZD使用者において、日中の眠気(OR:1.93、95%CI:1.12~3.31、p=0.017)、早朝覚醒(OR:1.93、95%CI:1.20~3.11、p=0.007)、睡眠障害(OR:1.83、95%CI:1.12~2.97、p=0.015)を有する患者では、原因不明の転倒のオッズ増加が認められた。

 著者らは「BZD使用は転倒と関連しており、睡眠の質が不良な高齢者では、その影響は大きくなる。BZDなどの医薬品の適正使用は、公衆衛生上の重要な問題である」としている。

(鷹野 敦夫)

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