NSCLCの4ドライバー遺伝子を同時診断、オンコマインに追加承認 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2019/03/04 進行非小細胞肺がん(NSCLC)の一次治療の選択において、これまで多くの検査時間と検体量を用いながら1つずつ診断してきた複数のドライバー遺伝子を、一度の解析で同時診断することが可能になる。サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ(グループ本社:東京都港区、代表:室田 博夫)は2月26日、次世代シーケンシング(NGS)技術を用いた遺伝子診断システム「オンコマイン Dx Target Test CDxシステム」の対象を、NSCLCの4ドライバー遺伝子に拡大し、8種類の分子標的薬治療の適応判定を可能とする一部変更承認を厚生労働省より取得したことを発表した。 同システムはBRAF遺伝子変異を有するNSCLCに対する、ダブラフェニブ・トラメチニブ併用療法のコンパニオン診断薬として承認(2018年4月)・保険償還(同12月)されている。今回の一部変更承認の取得で、BRAF遺伝子変異(V600E)に加え、EGFRエクソン19欠失変異およびEGFRエクソン21 L858R変異、ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子の検出が可能となり、コンパニオン診断システムとして下記の分子標的薬における治療適応の判定ができるようになる。 EGFR遺伝子変異:ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ ALK融合遺伝子:アレクチニブ、クリゾチニブ ROS1融合遺伝子:クリゾチニブ BRAF遺伝子変異:ダブラフェニブ+トラメチニブ併用(2018年承認済) 今回、同システムの臨床性能評価はLC-SCRUM-Japanに蓄積された検体、遺伝子解析データを活用して行われ、これまでの1遺伝子1検査の検査法と同等の検出性能を有することが確認されている。今後はマルチ遺伝子診断法として、保険償還が検討される予定。 なお、今回の承認に伴い、「オンコマイン Dx Target Test CDxシステム」に製品名が一部変更されている。 ■参考 サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループプレスリリース 国立がん研究センタープレスリリース ■関連記事 ダブラフェニブ・トラメチニブ併用、BRAF変異肺がんに国内承認 分子標的治療薬の新たな薬剤耐性メカニズム発見/LC-SCRUM-Japan 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 オンコマインは4つのドライバー遺伝子を同時測定するコンパニオン診断システム 医療一般(2019/06/28) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 血友病B、AAVベクターfidanacogene elaparvovecが有効/NEJM(2024/10/11) 非造影CT評価の広範囲脳梗塞、血栓除去術併用は優越性示せず/JAMA(2024/10/11) 日本人の“尿ナトカリ比”目標値が決定~ステートメント公表/日本高血圧学会(2024/10/11) 男性乳がんの病理学的特徴と生存期間(2024/10/11) 日本におけるうつ病に対するベンゾジアゼピン長期使用の分析(2024/10/11) 金融詐欺に遭うのはアルツハイマー病の初期兆候?(2024/10/11) 「声の変化」からCOPD増悪を予測(2024/10/11) DPP-4iとBG薬で糖尿病性合併症発生率に差はない――4年間の後方視的解析(2024/10/11) [ あわせて読みたい ] アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) 診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第43回(2022/10/17) 今考える肺がん治療(2022/08/24) あなたにとって、開業の「成功」「失敗」とは?【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第42回(2022/08/09) 「後継者採用」という甘い誘いに乗ったら…【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第41回(2022/07/08) 「診療所、知人に売るから大丈夫」、それ本当に大丈夫??【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第40回(2022/06/06) Dr.金井のCTクイズ 初級編(2022/05/17) 診療所の売れ行きに直結する「概要書」の大切さ【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第39回(2022/05/09) 医療マンガ大賞2021「たった一時間されど一時間」受賞者描き下ろし作品(ささき かずよ氏)(2022/04/18) 「急ぎ」のお宝承継をゲットできる医師は…?【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第38回(2022/04/11)