不眠症へのスボレキサント切り替えと追加併用を比較したレトロスペクティブ研究 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/06/28 スボレキサントは、従来のGABA(γ-アミノ酪酸)-A受容体を介さない新規作用機序の睡眠薬である。藤田保健衛生大学の波多野 正和氏らは、ベンゾジアゼピン受容体アゴニスト(BzRA)を服用している不眠症患者に対するスボレキサント導入方法の検討を行った。Clinical psychopharmacology and neuroscience誌2018年5月31日号の報告。 本研究は、レトロスペクティブ研究として実施された。スボレキサント処方およびBzRAをすでに使用している患者の臨床データを抽出した。患者は切り替え群と追加併用群に割り当てられた。スボレキサント処方から1ヵ月後の処方中止率を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者は、切り替え群119例、追加併用群109例に割り当てられた。 ・追加併用群は、切り替え群よりも、すべての原因による中止率が有意に高かった(オッズ比:2.7、95%CI:1.5~5.0、調整p<0.001)。 ・追加併用群におけるスボレキサント中止の有意に強いリスク因子は、忍容性であった(22.0% vs.7.6%、p<0.002)。最も一般的な副作用は、過鎮静であった。 著者らは「BzRAを服用している不眠症患者に対しスボレキサントを使用する際には、切り替えよりも追加併用のほうが過鎮静を増加させることが示唆された。しかし、本研究は唯一の予備的レトロスペクティブ研究であるため、本所見を確認するためにはさらなる研究が必要である」としている。 ■関連記事 不眠症患者におけるスボレキサントの覚醒状態軽減効果に関する分析 2つの新規不眠症治療薬、効果の違いは 期待の新規不眠症治療薬、1年間の有効性・安全性は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Hatano M, et al. Clin Psychopharmacol Neurosci. 2018;16:184-189. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 スボレキサントの日本人高齢不眠症患者に対する費用対効果分析 医療一般 日本発エビデンス (2018/07/26) スボレキサントからレンボレキサントへの切り替え治療の睡眠障害に対する有効性 医療一般 日本発エビデンス (2022/07/04) daridorexantの日本人不眠症患者に対する第III相ランダム化二重盲検プラセボ対症試験 医療一般 日本発エビデンス (2024/09/05) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 乳がん検診、超音波併用で長期罹患率低下(J-START)/Lancet(2026/03/10) アミバンタマブ・ラゼルチニブ併用時のアピキサバン、使用上の注意改訂/厚労省(2026/03/10) 日本におけるアルコール使用障害に対する薬物療法の開始率はどの程度か(2026/03/10) 胃がんリスク因子の年齢別解析、ピロリ感染と喫煙が高齢で増加(2026/03/10) 膵臓内脂肪沈着に予防効果があるのは食事かリラグルチドか(2026/03/10) 130mmol/L未満の低Na血症、積極補正vs.標準ケア(2026/03/10) 未破裂脳動脈瘤のある健康な人、全死亡リスクが5倍に(2026/03/10) AI搭載聴診器で心臓弁膜症の検出率が2倍に(2026/03/10) [ あわせて読みたい ] 僕はなぜ医者になったのか? 医療行政マンを原点に帰らせたある出来事「総合医育成プログラム」インタビュー【ReGeneral インタビュー】第5回(2026/02/25) 合格直結!テスレクDigest(2025/07/18) キャリア中断後に見つけた 総合診療能力で専門性を強化する新しい診療スタイル【ReGeneral インタビュー】第4回(2026/02/05) 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24) スマートに進める治験/臨床研究~臨床研究中核病院に学ぶ~(2025/10/28) 第50回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2025/04/18) ASCO2025 まとめ(2025/06/02) かかりつけ医のためのがん患者フォローアップ(2025/06/13)