日本のてんかんセンター、術後精神疾患に対する強みと課題:愛知医大 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/06/02 てんかん手術後の精神医学的課題は、大きな問題として知られているが、てんかんセンターによるこれら課題の実際の認識は、まだ明らかにされていない。愛知医科大学の郷治 洋子氏らは、日本全国のてんかんセンターによる精神医学的評価と介入の使用に関して調査した。Epilepsy & behavior誌オンライン版2017年4月12日号の報告。 2016年初めに、てんかん手術前後の精神医学的評価、手術後の精神医学的介入、てんかん手術に関連する精神医学的課題に対処するための今後の計画に関するアンケートを、全国てんかんセンター協議会(JEPICA)の全メンバーに郵送した。アンケートは、24項目で構成した。日本のほとんどの主要なてんかんセンターは、JEPICAに含まれており、2016年に31センターを擁していた。そのうち24センター(77%)がアンケートに回答した。 主な結果は以下のとおり。 ・精神科医がてんかん手術ユニットの一部に組み込まれていると回答したのは、17センター(70.8%)であった。 ・この17センターは手術前に精神医学的評価を行っており、評価者が精神科医であったのは8センター(33.3%)、心理士11センター(45.8%)であった。 ・少なくとも感受性の高い患者に対して、手術後の精神疾患発症リスクを手術前に日常的に説明していたのは23センター(95.8%)であった。 ・手術後の精神疾患例は16センター(66.7%)で認められ、最も一般的だったのがうつ病(41.7%)であり、次いで不安(33.3%)、精神障害(25.0%)、心因性非てんかん発作(8.3%)であった。 著者らは「日本のてんかんセンターの強みは、ほぼすべてのJEPICAメンバーが手術後の精神疾患に対し深刻な懸念を抱いており、患者に対し精神的有害事象リスクを事前に説明していることである。一方、いくつかのてんかんセンターは小規模で、てんかんユニットを担当する精神科医の意欲に対する依存はもとより、精神症状評価のための標準化された方法が欠如している。てんかん手術に関連する精神医学的課題に関して、てんかんセンター間における、診断および治療上の有意なギャップにつながったと考えられる」としている。 ■関連記事 てんかん重積状態に対する抗てんかん薬処方の変化 てんかん患者の自動車運転、世間の意識は:愛知医大 世界のてんかん研究を解析、有病率に影響を与える要因は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Goji H, et al. Epilepsy Behav. 2017 Apr 12. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 肥満症治療薬、投与中止後は体重が急増/BMJ(2026/01/23) 自己免疫性溶血性貧血、抗CD19 CAR-T細胞療法が有用/NEJM(2026/01/23) DVT疑いの患者のDダイマー値はカットオフを年齢によって変えると、余計な下肢エコー検査を減らせるかもしれないという朗報(解説:山下侑吾氏)(2026/01/23) 食道がん1次治療、ニボルマブ+CRTの安全性確認、完全奏効率73%(NOBEL)/京都大学ほか(2026/01/23) アルツハイマー病に伴うアジテーション、最適なブレクスピプラゾールの投与量は?(2026/01/23) 高齢者の健康関連QOL低下の最も強い予測因子は?/名古屋大学(2026/01/23) 納豆が心房細動リスクを下げる?~日本人前向き研究(2026/01/23) 中年期のうつ病の6つの症状が将来の認知症と関連(2026/01/23) [ あわせて読みたい ] ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【神経内科編】(2016/12/07) 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV シーズンII(2014/07/03)