次世代ALK/ROS1阻害剤lorlatinib、ALK肺がんでFDAのブレークスルー・セラピー指定

提供元:ケアネット

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公開日:2017/05/22

 

 ファイザー社は2017年4月27日、次世代ALK/ROS1チロシンキナーゼ阻害剤lorlatinibが、ALK阻害剤の治療歴を有するALK陽性転移性非小細胞肺がん(NSCLC)に対する治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)よりブレークスルー・セラピー指定を受けたと発表した。

 今回のブレークスルー・セラピー指定は、進行中のlorlatinibの第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験で示された有効性と安全性のデータに基づくもの。

 また、lorlatinibの第Ⅲ相CROWN試験への被験者登録を開始した。本試験は、全身治療歴がないALK陽性転移性NSCLC患者を対象に、lorlatinibをクリゾチニブと比較する、非盲検無作為化群間比較試験。

 lorlatinibは、開発中の次世代ALK/ROS1チロシンキナーゼ阻害剤で、ALK遺伝子とROS1遺伝子の染色体再構成を有する非臨床肺がんモデルにおいて高い活性を示した。とくに、他のALK阻害剤に抵抗性を示す変異腫瘍に対しても効果を発揮できるように、また、血液脳関門を通過できるように設計されているという。

ファイザー株式会社のプレスリリース

(ケアネット 細田 雅之)