適切なMg摂取でうつ病リスクが低下 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/03/31 いくつかの疫学研究では、食事によるマグネシウム(Mg)とカルシウム(Ca)摂取と、うつ病リスクとの関連が評価されている。しかし、これらの研究結果は、依然として議論の余地が残っている。中国・Qingdao UniversityのBingrong Li氏らは、これらの関連性および食事によるMg摂取とうつ病リスクとの用量反応関係を調査するため、メタ解析を行った。The Australian and New Zealand journal of psychiatry誌2017年3月号の報告。 複数のデータベースより、2016年9月までに公表された文献を検索した。95%信頼区間(CI)のプールされた相対リスクは、ランダム効果モデルを用いて算出した。出版バイアスは、Egger検定とfunnel plotを用いて推定した。用量反応関係は、制限3次スプライン関数により評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・現在のメタアナリシスには、12文献より17件の疫学研究が含まれた。 ・これらの研究のうち、Mg摂取とうつ病リスクとの関連を評価した研究は11件、Ca摂取との関連を評価した研究は6件であった。 ・最も高い摂取量と最も低い摂取量を比較すると、プールされた相対的うつ病リスクは、Mgで0.81(95%CI:0.70~0.92)、Caで0.66(95%CI:0.42~1.02)であった。 ・食事によるMg摂取量は、アジアで実施された研究(相対リスク:0.57、95%CI:0.44~0.74)、エネルギー摂取量の調整研究(相対リスク:0.73、95%CI:0.58~0.92)において、うつ病リスク低下と有意に関連していた。 ・用量反応分析では、食事によるMg摂取とうつ病リスクとの間に非線形関係のエビデンスが認められ、最大リスク低下は320mg/日で認められた。 著者らは「中等度のMg摂取がうつ病リスク低下と関連することが示された。この結果は、より大きなプロスペクティブコホート研究で確認する必要がある」としている。 関連医療ニュース 魚を食べると認知症は予防できるのか たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能 うつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Li B, et al. Aust N Z J Psychiatry. 2017;51:219-229. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 既治療CLDN18.2陽性胃がん、CAR-T療法satri-celがPFS改善(CT041-ST-01)/Lancet(2025/06/10) エビナクマブに続けるか?抗ANGPTL4抗体薬の可能性(解説:興梠貴英氏)-1971(2025/06/10) III期dMMR大腸がん、術後補助療法にアテゾリズマブ上乗せでDFS改善(ATOMIC)/ASCO2025(2025/06/10) 進行腎細胞がん1次治療としてのニボルマブ+イピリムマブ、9年長期追跡結果(CheckMate 214)/ASCO2025(2025/06/10) 思春期うつ病に最も効果的な抗うつ薬は?(2025/06/10) 糖尿病患者の認知症リスク低減、GLP-1薬とSGLT2阻害薬に違いは?(2025/06/10) 既治療のEGFR exon20挿入変異NSCLCへのzipalertinib(REZILIENT1)/ASCO2025(2025/06/10) CDK4/6+AI治療後に進行したHR+/HER2-転移乳がん、ipatasertib+フルベストラントがPFS改善(CCTG/BCT MA.40/FINER)/ASCO2025(2025/06/10) コロナワクチン、デマ対策より「接種開始時期」が死亡者数に大きく影響か/東大(2025/06/10) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)
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