早期乳がんの乳房温存手術後に放射線療法を受けていない女性の要因とは?

提供元:ケアネット

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公開日:2012/11/13

 

 Stage I乳がんに対して、いくつかの無作為化試験で、乳房切除術による生存率と放射線療法を伴う乳房温存手術による生存率に差がないことが示されている。乳房温存手術においては、局所再発率と死亡率減少のために放射線療法の施行が推奨されている。
 今回、米国のShayna L. Showalter氏らがStage I乳がんに対する治療の傾向を評価したところ、Stage I乳がんの治療における乳房温存手術は増加していた。また、乳房温存手術後に放射線療法を受けていない患者が一定の割合で存在し、放射線療法を受けないことが死亡率の増加に関連していた。Annals of surgical oncology誌2012年11月8日号オンライン版に掲載。

 著者らは、SEERデータベースを用いて1988年~2007年に診断されたStage I乳がんの女性19万4,860例を同定し、外科的治療および乳房温存手術後の放射線療法施行に関連した因子を評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・1998年から2007年にかけて、乳房切除術で治療された患者の割合は徐々に低下した。
・乳房切除術で治療された患者の有意な予測因子は、離婚または独身女性(p=0.007)、白色人種(p<0.001)、エストロゲン受容体陰性(p<0.001)、腫瘍が小さい(p<0.001)、部位(p<0.001)などであった。
・乳房温存手術による治療群の20%が放射線療法を受けておらず、またこの割合は経年的に変化しなかった。
・乳房温存手術後に放射線療法を受けなかった患者の有意な予測因子は、腫瘍が小さい(p<0.001)、アフリカ系アメリカ人(p<0.001)、年齢の上昇(p<0.001)、離婚または独身女性(p<0.001)、エストロゲン受容体陰性(p<0.001)、部位(p<0.001)などであった。
・乳房温存手術後に放射線療法を受けた患者は、放射線療法を受けなかった患者に比べ生存率が有意に高かった(p<0.001)。

(ケアネット 金沢 浩子)