ロタウイルスワクチンの効果について41試験をレビュー 最終更新:2012/12/05 医療一般 英国・Enhance Reviews社のKarla Soares-Weiser氏らは、ロタウイルス下痢症予防に用いられているロタウイルスワクチン接種介入試験の系統的レビューを行った。評価は、現在承認されている、単価ワクチン(RV1、商品名:ロタリックス)、5価ワクチン(RV5、商品名:ロタテック)と、中国のみで使用されている蘭州ラムロタウイルスワクチン(LLR、蘭州生化学製品研究所製)を対象として行われた。Cochrane Library 2012年11月14日の発表報告。
統合失調症患者における「多飲」その影響は?:奈良県立医大 最終更新:2012/12/05 医療一般 統合失調症において多飲傾向を認める患者は多い。多飲による過度な水分摂取は、低ナトリウム状態を誘発したり、水中毒につながることもある。奈良県立医科大学 永嶌 朋久氏らは、統合失調症患者の多飲と神経心理学的障害や脳の構造的変化との相関を検討した。BMC Psychiatry誌オンライン版2012年11月26日号の報告。
軽度でも注意!糖尿病性網膜症はCHD発症リスクと関連 最終更新:2012/12/05 疫学(危険因子) 2型糖尿病患者の糖尿病性網膜症はたとえ軽度(点状出血など)であっても、冠動脈疾患(CHD)や脳卒中のリスクと関連することが、山形大学 川崎 良氏らの研究で明らかになった。著者らによると、2型糖尿病患者における糖尿病性網膜症は、従来の心血管リスク因子とは独立したCHDおよび脳卒中リスク因子であるという。Ophthalmology誌オンライン版2012年11月19日付の報告。
鎮静目的のハロペリドール単独使用のエビデンスは蓄積されたのか? 最終更新:2012/12/04 比較 ハロペリドール単独での精神疾患による攻撃性や興奮症状に対する鎮静効果に関するレビューの結果、他のあらゆる選択肢がない場合に筋注投与は救命手段になりうるが、副作用を相殺する併用薬が入手可能であるにもかかわらず単独投与する場合は、極限の非常事態であっても非倫理的とみなされる可能性があることなどが明らかにされた。英国・マンチェスター大学のMelanie J Powney氏らにより報告された。Cochrane Library 2012年11月14日の発表報告。
慢性腰痛治療のエビデンス、高周波神経切離術は良、神経ブロックは可~良 最終更新:2012/12/04 医療一般 腰椎椎間関節への治療介入の効果に関する最新知見について、米国・Mid Atlantic Spine & Pain PhysiciansのFrank J.E. Falco氏らによるシステマティックレビューの結果が発表された。従来法の高周波神経切離術の使用に関するエビデンスは良(good)、腰椎椎間関節の慢性疼痛治療のための神経ブロックのエビデンスは可~良(fair to good)であり、短期または長期に鎮静が得られ身体的機能の改善が認められたことが明らかになったという。
外傷性脳損傷に対するシチコリン、身体・認知機能改善に結びつかず/JAMA 最終更新:2012/12/03 ジャーナル四天王 外傷性脳損傷(TBI)に対するシチコリン(商品名:シチコリン、ニコリンほか)の投与は、プラセボと比較し90日時点で、身体機能および認知機能の改善に結びつかなかったことが示された。米国・ハーバードメディカルスクールのRoss D. Zafonte氏らによる無作為化試験の結果、報告された。TBIについては今のところ転帰を改善する治療法がない。シチリコンには、損傷神経修復の促進と同様の潜在的な神経保護作用があり、世界59ヵ国で承認されていた。JAMA誌2012年11月21日号掲載報告より。
てんかん患者のうつ病有病率は高い 最終更新:2012/12/03 疫学(頻度) てんかんはうつ病と有意に関連しており、うつ病はてんかんを持つ人(PWE)において高頻度に認められることが、カナダ・カルガリー大学のKirsten M Fiest氏らによるシステマティックレビューとメタ解析の結果、示された。著者は、「この所見は、PWEでのうつ病の適切な診断と治療の重要性を強調するものである」と結論している。Neurology誌オンライン版2012年11月21日号の掲載報告。
統合失調症に対するベンゾジアゼピン、最新レビュー知見 最終更新:2012/12/03 医療一般 統合失調症に対するベンゾジアゼピンの有効性と安全性について、システマティックレビューの結果、単独療法あるいは併用療法ともに投与に関する確実なエビデンスは現時点では確認できなかったことが、ドイツ・ミュンヘン工科大学付属病院Rechts der Isar ClinicのMarkus Dold氏らにより報告された。Cochrane Library 2012年11月14日の発表報告。
小児と成人の季節性インフルエンザワクチン有効率は解析因子で変化 最終更新:2012/12/03 医療一般 小児と成人(高齢者を除く)への季節性インフルエンザワクチンの有効性と、その有効性を規定する因子について検証した結果、有効率の推定は、ワクチンのタイプ(弱毒生、不活化)、接種年齢(小児、成人)、ワクチンとウイルス株の適合度、インフルエンザのタイプ、症例確認の手法といった因子次第で変わることが明らかにされた。
心房細動の脳卒中予防について新規抗凝固薬3剤を間接比較/BMJ 最終更新:2012/11/30 ジャーナル四天王 心房細動患者の脳卒中予防について、新規抗凝固薬の間接的な比較解析が、デンマーク・Aalborg UniversityのLars Hvilsted Rasmussen氏らによって行われた。検討されたのは、アピキサバンとダビガトラン(商品名:プラザキサ)またはリバーロキサバン(同:イグザレルト)との比較、リバーロキサバンとダビガトランの比較についてで、相互間の相対的な有効性と安全性について、主として2次予防に焦点を当てて解析が行われた。BMJ誌2012年11月17日号(オンライン版2012年11月5日号)掲載より。
表面置換型人工股関節置換術、とくに女性で再置換率が高い/Lancet 最終更新:2012/11/30 ジャーナル四天王 表面置換型人工股関節置換術のインプラント残存率は、大腿骨頭径が大きな男性では全置換型人工股関節置換術とほぼ同等だが、それ以外の患者では全般に不良で、とくに女性で劣ることが、英国ブリストル大学のAlison J Smith氏らの検討で示された。従来の全置換型人工股関節のインプラント残存率は年齢が若い患者で不良なことが多いという。そのため、個々の患者の大腿骨頭に合わせた種々のサイズがある表面置換型の人工股関節など、新たなインプラントの開発が進められている。Lancet誌2012年11月17日号(オンライン版2012年10月2日号)掲載の報告。
抗精神病薬の高用量投与で心血管イベントリスク上昇:横浜市立大 最終更新:2012/11/30 疫学(危険因子) 抗精神病薬は、自律神経失調症を引き起こす要因と考えられており、統合失調症患者の潜在的な致死的不整脈を予測すると報告されている。しかしながら、抗精神病薬や他の向精神薬の用量依存的な効果が自律神経系(ANS)の活動に及ぼす影響に関しては、依然として不明なままである。横浜市立大学 岩本 洋子氏らは、統合失調症患者における抗精神病薬と他の臨床的因子の用量依存効果がANSの活性に及ぼす影響について検討した。BMC psychiatry誌オンライン版2012年11月14日号の報告。
プライマリ・ケア慢性腰痛患者の2.9%で高用量オピオイド(中央値180.0mg/日)処方 最終更新:2012/11/30 医療一般 長期にオピオイド療法を受けている慢性腰痛患者のうち、高用量オピオイドの処方を受けている患者は8.6%であり、慢性腰痛患者全体では2.9%にあたることが明らかにされた。
蛋白尿も予防!やっぱり健康的な生活習慣は重要 最終更新:2012/11/30 疫学(危険因子) 非喫煙、BMI 25kg/m2未満、適量以下の飲酒、定期的な運動、より良い食事パターン、といった健康的な生活習慣を送る人は、蛋白尿発現リスクが低いことが、新潟大学大学院 若杉三奈子氏らによる住民ベースのコホート研究の結果、明らかになった。著者らは、慢性腎臓病(CKD)予防には健康的な生活習慣が重要であると強調した。Hypertension Research誌オンライン版2012年11月22日付の報告。
糖尿病高リスク者のプライマリ・ケア・ベースの検診、死亡率低下せず:ADDITION-Cambridge試験/Lancet 最終更新:2012/11/29 ジャーナル四天王 2型糖尿病の高リスク者を対象とした検診でみつかった患者に対し治療を行っても、約10年間の全死因死亡、心血管死、糖尿病関連死のリスクは検診を受けなかった者と変わらないことが、英国ケンブリッジ大学のRebecca K Simmons氏らが行ったADDITION-Cambridge試験で示された。2型糖尿病の有病率の増加は保健医療上の重要課題とされる。2型糖尿病の疾病負担の増大は、地域住民を対象とした検診や早期治療によって抑制される可能性があるが、検診のベネフィットは不明なままだという。Lancet誌2012年11月17日号(オンライン版2012年10月4日号)掲載の報告。
過去10年の院内心停止後の生存率、年率4%で増加の傾向が明らかに/NEJM 最終更新:2012/11/29 ジャーナル四天王 米国における2000~2009年の、院内心停止後の生存率は年率4%の増加傾向を示す一方で、生存者の神経障害発症率は年率2%の減少傾向にあることが明らかにされた。米国・アイオワ大学のSaket Girotra氏らが、約8万5,000人の院内心停止患者を追跡し明らかにしたもので、NEJM誌2012年11月15日号で発表した。近年、蘇生ケアは改善してきているものの、院内心停止後の生存率や神経障害発症率の改善傾向については明らかではなかった。
家庭用レーザーしわ取り器の実力は診療所治療と遜色なし?! 最終更新:2012/11/29 医療一般 家庭用レーザーしわ取り器は、安全かつ有用であることが明らかにされた。これまで、レーザーしわ取り器のような非侵襲的治療は、診療所で訓練を受けた専門家によってのみ行われているが、試験の結果、ホームユーザーの機器の扱いは熟達しており、眼の周りのしわの改善が確認されたという。
認知症の原因疾患のひとつ「シェーグレン症候群」その関連は? 最終更新:2012/11/29 疫学(頻度) 認知症の原因疾患のひとつであるシェーグレン症候群(SS)は、外分泌腺が関与する自己免疫疾患で、目が乾く、口が乾燥するなどといった症状が認められる。高齢者の1.9~3.0%が発症すると言われており、20%の患者で認知症などの中枢神経系疾患を合併する。星ヶ丘厚生年金病院 吉川 健治氏らは、メモリークリニックを受診している患者におけるSSの有病率と影響を明らかにしようと試みた。Journal of the neurological sciences誌オンライン版2012年11月15日号の報告。