日本語でわかる最新の海外医学論文|page:964

疼痛評価に携わる看護師の知識と実践レベルは?

 熟練した疼痛評価には知識が必要であるが、中国・杭州師範大学のTong Ying Ge氏らによれば、中国における看護師の疼痛評価に関する知識は不十分で、自己報告された疼痛評価の実践レベルは低いことが示唆された。現在の教育は疼痛評価の実践に役立っていないため、新しいアプローチが必要だ、とまとめている。Pain Medicine誌2013年10月号(オンライン版2013年6月11日号)の掲載報告。

統合失調症の再発、どう定義とすべきか

 統合失調症の再発は、症状悪化、機能障害、認知機能やQOLの低下など破壊的な影響をもたらす。それらの漸進的な低下は、患者や家族に多大な負荷を与える。そのため、再発予防は治療において最も重要なポイントのひとつとされているが、広く定義された再発の基準はなく、再発予防を達成することは困難とされている。スペイン・ビゴ大学病院のJose M Olivares氏らは、統合失調症再発の定義と再発のリスク因子を特定することを目的に、システマティックレビューを行った。その結果、「入院」が、再発の報告として最も頻度が高く有用であることを報告した。また、再発リスクを増大する因子として、抗精神病薬服用のアドヒアランス不良やストレス/ 抑うつ症状、依存症などがあるとしている。Annals of General Psychiatry誌オンライン版2013年10月23日号の掲載報告。

医師の間でもタブレットの利用者急増 4人に1人はスマホと両方所持

 NTTドコモのiPhone参入で戦いが激しくなってきたスマートフォン市場。タブレット型端末も各社が新製品を投入して活況を呈しているかにみえるが、実際にどのくらいの医師が、スマートデバイスを所有しているのか。ケアネットは10月31日、ケアネット・ドットコム医師会員1,000人に対して実施したスマートデバイスの利用状況の調査結果を発表した。電子カルテや遠隔画像診断など、医療分野でもICT化が進むなかで、医師のスマートデバイスの利用状況に変化があったのか、2011年、2012年に実施した調査結果と比較して報告する。

ICUの耐性菌感染率、手袋とガウン常用を義務づけても低下せず/JAMA

 ICUにおいて、患者と接する際には常に手袋とガウンを着用することを義務づけても、処置や手術時に着用する通常ケアの場合と比べて、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)やバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の感染率について有意な差は認められなかったことが、米国・メリーランド大学のAnthony D. Harris氏らによる無作為化試験の結果、報告された。これまでICUでのユニバーサルな対応が耐性菌の感染を抑制するかどうかは不明であったという。JAMA誌2013年10月16日号掲載の報告より。

CRT、QRS幅130msec未満への適応は死亡を増大/NEJM

 収縮期心不全でQRS幅130msec未満の患者では、心臓再同期療法(CRT)は死亡や心不全による入院を抑制せず、むしろ死亡率を増大する可能性があることが示された。スイス・チューリッヒ大学病院のFrank Ruschitzka氏らが、多施設共同無作為化試験EchoCRTの結果、報告した。現行のガイドラインでは、慢性収縮期心不全患者のCRTの適応はQRS幅120msec以上では推奨されていて、120msec未満の患者も多くいるが推奨されていない。しかし、それらの患者の半数以上で、機械的同期不全のエビデンスが示されていることから、CRTが有用である可能性が示唆されていた。NEJM誌2013年10月10日号(オンライン版2013年9月2日号)掲載の報告より。

統合失調症では自己免疫疾患リスクが1.53倍

 自己免疫疾患を有する者、およびわずかでも有意な自己免疫疾患の家族歴を有する者において、統合失調症のリスクが増加することが、これまでの研究で示されている。デンマーク・オーフス大学のMichael E. Benros氏らは、統合失調症と自己免疫疾患との関連、および感染症の影響について検討を行った。その結果、統合失調症患者では自己免疫疾患を続発するリスクが高く、罹患率が1.53倍であること、感染症は自己免疫疾患の発症に、より大きく関与していることが示唆されたことを報告した。American Journal of Psychiatry誌オンライン版2013年10月16日号の掲載報告。

皮膚がん生検までの期間を短縮:テレダーマトロジー

 米国・エモリー大学のEstelle Kahn氏らは、頻度の高いタイプの皮膚がんの生検までの時間について、従来方法での紹介と比べてテレダーマトロジー(遠隔皮膚診断)による紹介法により短縮されるかを調べた。その結果、有意に短縮されたことが明らかになったことを報告した。Telemedicine Journal and e-Health誌2013年10月号の掲載報告。

急性期病院で高齢者専門医療を受けた患者の退院後の転帰/BMJ

 急性期病院で高齢者専門医療を受けた高齢者の、退院後のアウトカムが不良であることが明らかにされた。高齢者専門医療の提供は、退院後のアウトカムや二次的ケア、長期ケアに影響していないことが明らかになったという。英国・ノッティンガム大学のJudi Edmans氏らによる無作為化試験の結果、示された。BMJ誌オンライン版2013年10月8日号掲載の報告より。

ステント留置後の非心臓手術における危険な患者のタイプ/JAMA

 冠動脈ステント留置術後の非心臓手術における、主要有害心イベントのリスク因子は、非待機的手術入院や術前6ヵ月以内の心筋梗塞、改訂心リスク指標が2超などであることが明らかになった。非心臓手術の実施時期やステントの種類は、同イベント発生との関連については低かった。米国・アラバマ大学のMary T. Hawn氏らによる検討の結果、明らかになったもので、JAMA誌2013年10月9日号で発表された。現行のガイドラインでは、冠動脈ステント留置術後の非心臓手術の実施時期について、薬剤溶出性ステント(DES)は1年後、ベアメタルステント(BMS)は6週間後に延期することを推奨しているが、その根拠となるエビデンスは限られていた。

乳がんの術後補助ホルモン療法の早期中止は予後不良に関連~九州大学

 ホルモン受容体陽性乳がんの再発率と死亡率を減少させるには、ホルモン療法を完遂することが重要である。九州大学の武谷 憲二氏(現飯塚病院)らは、自院での術後補助ホルモン療法の完遂率と早期中止に関連する因子を検討したところ、5年間の術後補助ホルモン療法の完遂率は90%以上であり、早期中止した患者のほうが無再発生存率が低かったことが示された。Surgery Today誌オンライン版2013年10月19日号に掲載。

統合失調症患者とのコミュニケーションは十分に行われているのか

 米国・カリフォルニア大学のSteven Potkin氏らは、受診時の患者との会話の内容を基に、長時間作用型注射製剤(LAI)抗精神病薬に関連する情報を分析した。その結果、多くの精神科医が患者に対してLAIを提示しておらず、大半の患者と介護者が抗精神病薬治療の決定に関わっていないことを報告した。BMC Psychiatry誌オンライン版2013年10月16日号の掲載報告。

筋骨格系の疼痛は障害年金支給の予測因子

 筋骨格系の疼痛は、労働能力の損失による障害年金支給に影響を及ぼしていることが知られている。フィンランド・東フィンランド大学のAnnina Ropponen氏らは、23年間にわたる前向きコホート研究から、労働能力を障害している筋骨格系の疼痛は、変形性関節症や腰痛に起因した障害年金支給の早期かつ直接的な予測因子であることを明らかにした。Pain誌2013年10月号(オンライン版2013年5月24日号)の掲載報告。

うつ病治療、行動療法の意義はどの程度か:京都大学

 うつ病に対する行動療法とその他の心理療法の有効性は同程度(低~中の質のエビデンス)であることが明らかにされた。京都大学大学院医学研究科社会医学系専攻健康増進・行動学分野の篠原 清美氏らが25件の試験をレビューし報告した。行動療法は現在うつ病治療に臨床活用されている心理療法の1カテゴリーである。しかし、他の心理療法と比較した行動療法の有効性および受容性は不明なままであった。Cochrane Database Systematic Reviewsオンライン版2013年10月号の掲載報告。

慢性脳脊髄静脈不全、多発性硬化症の有無にかかわらず有病率は2~3%/Lancet

 慢性脳脊髄静脈不全(CCSVI)の有病率について、多発性硬化症患者(MS)とその非罹患兄弟姉妹、さらに非血縁の健常者を対象に調べたところ、いずれも2~3%とまれではあるが同程度であり、MS患者における有病率の増大などは認められなかった。カナダ・ブリティッシュコロンビア大学のAnthony L Traboulsee氏らが行った、ケースコントロール試験の結果、明らかにされたもので、CCSVIはこれまで、多発性硬化症患者においてのみ発症し健常者では発症しないとされていた。なお、50%超の静脈狭窄を呈する患者の割合はいずれも約7割と同程度で、著者は「MS患者において静脈狭窄を呈する割合が高い理由はわからないままである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2013年10月9日号掲載の報告より。