高齢者へのイチョウ葉エキスの長期投与、認知能力低下の抑制効果みられず 最終更新:2010/02/02 ジャーナル四天王 高齢者に対し、イチョウ葉エキス(Ginkgo biloba)を長期に投与しても、認知能力低下の抑制効果はみられないことが報告された。イチョウ葉エキスについて、その長期的効果の有無を検討した大規模臨床試験は珍しいという。米国・ピッツバーグ大学神経内科のBeth E. Snitz氏らが、3,000人超の高齢者について行った、無作為化二重盲検プラセボ対照試験「Ginkgo Evaluation of Memory」(GEM)の結果明らかにしたもので、JAMA誌2009年12月23/30日合併号で発表した。
ビタミンD+カルシウム、高齢者の骨折予防に効果 最終更新:2010/01/29 ジャーナル四天王 高齢者の骨折予防におけるビタミンD単剤の用量は10~20μg/日では不十分であるが、カルシウムと併用すると大腿骨頸部骨折および全骨折が有意に抑制されることが、デンマーク・コペンハーゲン大学Gentofte病院のB. Abrahamsen氏らDIPART(vitamin D Individual Patient Analysis of Randomized Trials)の研究グループが実施したプール解析で明らかとなった。高齢者の骨折予防におけるビタミンDの使用については理論的な根拠が確立されているが、骨折予防に必要な用量は明確になっておらず、カルシウム併用の意義も不明であった。BMJ誌2010年1月16日号(オンライン版2010年1月12日号)掲載の報告。
重篤な低血糖により糖尿病患者の死亡リスクが増大、ACCORD試験の疫学的解析 最終更新:2010/01/29 ジャーナル四天王 ACCORD試験のレトロスペクティブな疫学的解析の結果、2型糖尿病患者では重篤な症候性低血糖により、血糖低下療法の強度にかかわらず死亡リスクが増大するが、1回以上の低血糖エピソードのある患者では強化血糖低下療法の方が標準的血糖低下療法よりも死亡リスクは低いことが示された。ACCORD試験は、心血管リスクが高度な2型糖尿病患者では血糖値を積極的に正常化させることでリスクを低減できるとの仮説を検証するために実施されたが、平均フォローアップ期間3.5年の時点で強化血糖低下療法の方が有意に死亡率が高いことがわかり、2008年2月に中止された。アメリカ国立衛生研究所(NIH)心肺血液研究所(NHLBI)のDenise E Bonds氏らが、BMJ誌2010年1月16日号(オンライン版2010年1月8日号)で報告した。
日本感染症学会、抗インフルエンザ薬の使用適応で提言 最終更新:2010/01/29 医療一般 1月25日に日本感染症学会が抗インフルエンザ薬の使用についての提言を発表した。点滴静注薬のペラミビル(商品名:ラピアクタ)の発売に伴い、「インフルエンザ患者のリスクに応じた抗インフルエンザ薬の適正な使用」を目指した指針として取りまとめている。
医療現場で見逃される遺伝性血管性浮腫(HAE)とは 最終更新:2010/01/29 医療一般 2010年1月27日、CSLベーリング株式会社本社(勝どき)にて、「血漿分画製剤と共に生きる」と題して開催されたメディアセミナーについてお届けする。
DNAマイクロアレイを用いた新たな敗血症アッセイの有効性を確認 最終更新:2010/01/28 ジャーナル四天王 新たに開発されたDNAマイクロアレイによる敗血症アッセイは、従来のgold standardである血液培養法に比べ、細菌の同定における感受性、特異度が優れるうえに、より迅速に結果が得られることが、フィンランド・ヘルシンキ大学病院検査部のPaivi Tissari氏らが行った観察試験で明らかとなった。細菌性敗血症は生命を脅かす疾患であり、世界的に罹患率、死亡率がともに高く、有効な抗生物質が利用可能な先進国でさえも重要な課題となっている。罹患率や死亡率増大の原因として、原因菌の種類を同定せずに不適切な広域スペクトラムの抗菌薬を使用したり、適切な治療の遅れが挙げられるという。Lancet誌2010年1月16日号(オンライン版2009年12月10日号)掲載の報告。
エベロリムス溶出ステントは、パクリタキセル溶出ステントよりも有用:COMPARE試験 最終更新:2010/01/28 ジャーナル四天王 実地臨床で2つの第2世代薬剤溶出ステントを比較した無作為化試験(COMPARE試験)において、エベロリムス溶出ステント「Xience V」は、パクリタキセル溶出ステント「Taxus Liberte」よりも安全性および有効性が優れることが示された。これらのステントはいずれも、厳格な患者選択基準のもとで実施された冠動脈疾患の臨床試験において再狭窄のリスクが従来のベアメタルステントに比べ低減することが示されている。一方、1)ステント血栓症のリスクは低いものの予測不能で、リスクは時間とともに増大する、2)デバイスの送達能には改善の余地がある、3)重篤な冠動脈疾患患者では再インターベンションが必要となる場合がある、などの課題が残されていた。オランダMaasstad病院循環器科のElvin Kedhi氏らが、Lancet誌2010年1月16日号(オンライン版2010年1月8日号)で報告した。
膵頭部がんにおけるルーチンな術前胆道ドレナージ、合併症リスクを倍増 最終更新:2010/01/27 ジャーナル四天王 膵頭部がん手術を受ける患者へのルーチンな術前胆道ドレナージは、合併症のリスクを増大することが、オランダ・アムステルダムにあるAcademic Medical CenterのNiels A. van der Gaag氏らによって明らかにされた。本手技は、膵頭部の腫瘍による閉塞性黄疸がある患者の術後アウトカムを改善するために導入されたが、その有益性については明らかにされていなかった。NEJM誌2010年1月14日号掲載より。
重傷外傷後のPTSD予防にモルヒネが有効? 最終更新:2010/01/27 ジャーナル四天王 重傷外傷後の心的外傷後ストレス障害(PTSD)予防に、ケア中のモルヒネ投与が有効である可能性が、米国海軍ヘルスリサーチセンターのTroy Lisa Holbrook氏らによって報告された。PTSDの2次的発現の予防に薬物療法が、効果があるとされてはいるが実証検証はほとんど行われていない。一般的な精神治療薬の研究結果はばらついており、モルヒネ投与に関しては、熱傷を負った小児を対象とする試験で保護作用があることは報告されているが重傷成人に関する研究は行われていなかったという。NEJM誌2010年1月14日号掲載より。
米国6~19歳白人男子、過度肥満リスクが10年前の約1.5倍:米国過去10年の動向調査 最終更新:2010/01/26 ジャーナル四天王 米国20歳未満の過去10年間(1999~2008年)の肥満率は、全体として変化傾向はみられないことが報告された。ただし一部、6~19歳の男子などについては、過度な肥満者の割合が増加していることも明らかになった。米国疾病対策予防センター(CDC)のCynthia L. Ogden氏らが、2007~2008年のNational Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)を分析し、JAMA誌2010年1月20日号(オンライン版2010年1月13日号)で発表している。1999~2006年にかけての米国20歳未満のボディマス指標(BMI)も、一定水準にあったという。
米国成人肥満率、男性は10年前の1.32倍:米国過去10年の動向調査 最終更新:2010/01/26 ジャーナル四天王 米国成人の過去10年の肥満率は、男性はやや増加傾向が見られるものの、女性は明らかな変化は認められないことが報告された。米国疾病対策予防センター(CDC)のKatherine M. Flegal氏らが、National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)の結果を分析して明らかにしたもので、JAMA誌2010年1月20日号(オンライン版2010年1月13日号)で発表した。
防げる子宮頸がん…防がないのは罪 ~HPVワクチンの接種により73%の子宮頸がんが減少。社会・経済的効果も190憶円~ 最終更新:2010/01/26 医療一般 諸外国に遅れをとりながらわが国でも子宮頸がんの予防ワクチンが承認された。そのような中『子宮頸がんと予防ワクチン』と題し、国立がんセンター中央病院にて講演会が開催された。講演会では、主催者の国立がんセンター中央病院院長土屋了介氏に加え3名の演者が製薬企業、医療者、患者それぞれの立場でHPVワクチンを日本の医療環境に取り入れていく中での課題や問題点について発表した。そのなかから自治医大埼玉医療センター産婦人科今野良氏の講演内容を中心に紹介する。
貼るタイプの疼痛治療剤 「デュロテップMTパッチ」の効能追加承認を取得 最終更新:2010/01/26 医療一般 ヤンセンファーマ株式会社は22日、経皮吸収型持続性疼痛治療剤「デュロテップ MTパッチ」(一般名:フェンタニル) の追加効能となる、“中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛”の承認を、20日付けで取得したと発表した。
4月1日から経口避妊剤「シンフェーズ T28錠」科研製薬より発売へ 最終更新:2010/01/26 医療一般 科研製薬株式会社は22日、ファイザー株式会社が製造販売承認を有する、経口避妊剤「シンフェーズ T28錠」(一般名:ノルエチステロン・エチニルエストラジオール)について、4月1日より発売すると発表した。
5-HT3受容体拮抗型制吐剤「アロキシ」製造販売承認取得 最終更新:2010/01/26 医療一般 大鵬薬品工業株式会社は20日、5-HT3(セロトニン)受容体拮抗型制吐剤 「アロキシ静注0.75mg」(一般名:パロノセトロン塩酸塩)の製造販売承認を取得したと発表した。
筋弛緩回復剤「ブリディオン」承認取得 最終更新:2010/01/26 医療一般 シェリング・プラウ株式会社は20日、筋弛緩回復剤「ブリディオン静注200mg / 500mg(一般名:スガマデクスナトリウム)」の承認を同日付で取得したと発表した。ブリディオンは、旧シェリング・プラウ・コーポレーション(現:Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., U.S.A)が創製した、新たな筋弛緩回復剤で、平成21年9月現在、世界35カ国以上において承認を取得している。
GSK 新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン「アレパンリックス」承認取得 最終更新:2010/01/26 医療一般 グラクソ・スミスクライン株式会社は20日、同社の新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン「アレパンリックス(H1N1)筋注」の承認を厚生労働省から取得したと発表した。同剤は、新型インフルエンザの流行に伴うワクチンの緊急的な必要性から、海外で承認されたことを前提に、特例承認医薬品として審査・承認された。
ゲムシタビン点滴静注用「タイホウ」 ジェネリック医薬品製造販売承認取得 最終更新:2010/01/25 医療一般 大鵬薬品工業株式会社は15日、代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤『ゲムシタビン点滴静注用200mg「タイホウ」、1g「タイホウ」』(一般名:塩酸ゲムシタビン、先発名:ジェムザール注射用)のジェネリック医薬品製造販売承認を取得したと発表した。
抗うつ薬「サインバルタ カプセル20mg/30mg」 製造販売承認を取得 最終更新:2010/01/25 医療一般 塩野義製薬株式会社は20日、うつ病・うつ状態の治療薬として、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤「サインバルタ カプセル20mg/30mg」(一般名:デュロキセチン塩酸塩)の製造販売承認を取得したと発表した。
静注用人免疫グロブリン製剤『献血ベニロン‐I静注用』 効能追加で承認取得 最終更新:2010/01/25 医療一般 化学及血清療法研究所と帝人ファーマ株式会社は20日、静注用人免疫グロブリン製剤『献血ベニロン‐I静注用』(一般名:乾燥スルホ化人免疫グロブリン/以下、献血ベニロン)について、「チャーグ・ストラウス症候群及びアレルギー性肉芽腫性血管炎における神経障害の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)」の効能追加の承認を取得したと発表した。