GSK 新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン「アレパンリックス」承認取得

提供元:ケアネット

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公開日:2010/01/26

 



グラクソ・スミスクライン株式会社は20日、同社の新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン「アレパンリックス(H1N1)筋注」の承認を厚生労働省から取得したと発表した。同剤は、新型インフルエンザの流行に伴うワクチンの緊急的な必要性から、海外で承認されたことを前提に、特例承認医薬品として審査・承認された。

「アレパンリックス」は鶏卵を用いて製造され、抗原に免疫増強剤(アジュバント)AS03を混合して使用。成人および10歳以上の小児には 0.5mL(抗原量:3.75µg)、6ヵ月以上10歳未満の小児には0.25mL(抗原量:1.875µg)を筋肉内に注射する。

「アレパンリックス」は、アジュバントを使用することにより、アジュバントを使わない抗原量15µgのA/H1N1ワクチンに比べて、4分の1の抗原量である3.75µgで同等以上の免疫応答が得られている。

「アレパンリックス」の臨床試験は、世界で約6,400人を対象に行われていて、国内においても成人100人と小児60人を対象に行われた。国内臨床試験の結果、成人を対象とした試験では、20~64 歳の健康成人100人に「アレパンリックス」0.5mLを接種したところ、1回の接種で高い免疫応答(抗体保有率95%)が確認されたという。2回目接種後の抗体保有率は100%に上がった。小児においては、6 ヵ月~17歳の健康小児60人にワクチンが接種し(6ヵ月~9歳が0.25mL、10~17歳が0.5mL)、1回目の接種でいずれの年齢層でも 100%の抗体保有率が確認されたという。これら国内の臨床試験では重篤な副反応は報告されていないとのこと。主な副反応は、注射部位の疼痛や腫張・筋肉痛・関節痛・頭痛であり、それらの頻度は、これまでのアジュバント添加A/H1N1およびA/H5N1ワクチンの臨床試験と同程度だという。

同社は、日本政府と7,400万回分の「アレパンリックス」供給契約を締結していて、今回の承認を受け、できるだけ早急に出荷を開始するとのこと。

詳細はプレスリリースへ
http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2010_01/P1000608.html