内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:559

視力低下が認知機能の低下に関連か

 視力障害と認知機能低下は高齢者によくみられるが、両者の関係はよくわかっていない。米国・スタンフォード大学のStephanie P. Chen氏らは、米国の国民健康栄養調査(NHANES)および国民健康加齢傾向調査(NHATS)のデータを解析し、遠見視力障害と主観的視力障害は、認知機能低下と関連していることを示した。著者は今回の結果について、「自己申告の視力を用いている米国のメディケア受益者集団で確認されており、視力障害を有する患者を確認することの重要性を強調するものである。視力と認知機能との間の長期的な相互作用についてさらなる研究が必要である」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年8月17日号掲載の報告。

日本の成人の身長低下、低出生体重が原因か

 国立成育医療研究センターの森崎 菜穂氏らが、わが国における1969年以降の出生特性と成人の平均身長の推移を調査したところ、20世紀は増加し続けていた成人の身長は1980年生まれから低下し始めていた。一方、低出生体重(LBW)での出生はU字型を示し、成人の身長の低下がLBW出生の増加に起因する可能性が示された。Journal of Epidemiology and Community Health誌オンライン版2017年8月19日号に掲載。

女性18歳、男性21歳と男女55歳時との体重差(成人期体重増加)が中高年期以降の生活習慣病発症に大きく影響(解説:島田俊夫氏)-719

肥満と健康に関してこれまでに多くの論文が発表されており、肥満はがんを含んだ生活習慣病に対する大きなリスクファクターとの認識が浸透している。しかしながら、病気が表面化しない限り、多くの肥満者が肥満是正に無関心なのが現実である。極端なことをいえば肥満そのものを病気と捉えるぐらいの厳しい見方が肥満による病気予防には必要だと痛感する。本研究の内容は米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のYan Zheng氏らが、看護師健康調査(Nurses' Health Study:NHS)と医療従事者追跡調査(Health Professionals Follow-Up Study:HPFS)に基づいて実施した研究成果を、JAMA誌2017年7月18日号に発表した。その論文内容に対する筆者の私的見解についてコメントする。

降圧薬と乳がんリスクの関連~SEERデータ

 米国Kaiser Permanente Washington Health Research InstituteのLu Chen氏らは、Surveillance, Epidemiology and End-Results(SEER)-Medicareデータベースを用いて、主要な降圧薬と乳がんリスクの関連を検討し、利尿薬とβ遮断薬が高齢女性の乳がんリスクを増加させる可能性があることを報告した。「ほとんどの降圧薬は乳がん発症に関して安全だが、利尿薬とβ遮断薬についてはさらなる研究が必要」としている。Cancer epidemiology, biomarkers & prevention誌オンライン版2017年8月14日号に掲載。

高齢者の約6割が水分不足の状態

 「教えて! 『かくれ脱水』委員会」(委員長 服部 益治氏[兵庫医科大学 小児科学 教授])は、2017年7月に実施した「脱水に関するアンケート調査」の結果を発表した。このアンケートは、高齢者の水分補給に対する意識や行動実態を明らかにするため、65歳以上の男女の高齢者(n=516)と65歳以上の親を持つ30・40代の男女(n=516)、30・40代の男女の介護従事者(n=516)を対象に、WEB調査で行われたものである。

地域の高齢者の健康寿命は果たして伸びているのか/Lancet

 英国65歳高齢者の平均余命は、男女ともに4年以上延長したものの、そのうち自立した状態で生活できる期間は、男性で36.3%、女性ではわずか4.8%にすぎないことが明らかにされた。平均して男性は2.4年間、女性は3.0年間、かなりの介護を必要とし、その大半は地域で暮らしているという。英国・ニューカッスル大学のAndrew Kingston氏らが、英国3地域の高齢者データベースに基づく、調査期間の異なる2つの試験CFAS(Cognitive Function and Ageing Studies)IとIIを比較して明らかにし、Lancet誌オンライン版2017年8月15日号で発表した。同国の高齢者世代の自立度が変わっているのかは、ほとんど明らかになっていなかったという。

米、インフルエンザ弱毒生ワクチン非推奨の理由/NEJM

 2016-17年の米国インフルエンザシーズンでは、予防接種に弱毒生インフルエンザワクチンを使用しないよう米国予防接種諮問委員会(ACIP)が中間勧告を出したが、そこに至る経緯を報告したGroup Health Research Institute(現カイザーパーマネンテ・ワシントン・ヘルスリサーチ研究所)のMichael L. Jackson氏らによる論文が、NEJM誌2017年8月10日号で発表された。これは、Jackson氏らInfluenza Vaccine Effectiveness Network(Flu VE Network)が、2013-14年流行期に、4価弱毒化ワクチンが小児におけるA(H1N1)pdm09ウイルスに対して効果不十分であったと明らかにしたことに端を発する。

日本人の健康寿命を延伸し健康格差を是正していくために期待されること(有馬久富氏)-714

Global Burden of Disease Study 2015の一環として、1990年から2015年における日本の健康指標の変化を都道府県別に検討した成績がLancet誌に掲載された。過去25年間における健康指標の変化および地域間の健康格差を包括的に検討した貴重な成績であり、今後の健康施策に生かされるものと期待される。