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ソーシャルネットワークや活動的なライフスタイルが、認知症予防に寄与することは報告されている。しかし、その大半の研究は高齢者を対象とした短期間の追跡調査に基づくもので、対象者が基線ですでに無症候性の認知障害に冒されている可能性もある。このためVaxjo University(スウェーデン)社会科学部心理学のKrister Hakansson氏らは、中年期に焦点を当て、この時期の婚姻状況と将来の認知症発症リスクとの関連について、平均21年にわたる前向き集団追跡調査を行った。BMJ誌2009年7月11日号(オンライン版2009年7月2日号)より。フィンランド人平均50.4歳を約21年追跡追跡対象となったのは、フィンランド東部のクオピオ(Kuopio)とヨエンス(Joensuu)の住民。1972年、1977年、1982年、1987年時にランダムに選ばれた2,000人(平均50.4歳、SD:6.0)が基線調査を受け、1998年に再調査を受けた。再調査に同意したのは、1,449人(73%)、年齢は65~79歳(平均71.3歳、SD:4.9)だった。中年期にパートナーがいた人は、認知障害になりにくい基線調査時に、一緒に住んでいるパートナーがいた人(既婚、未婚含む)は、再調査時に認知障害(アルツハイマー病、軽度認知障害)を有している人は、他のすべてのカテゴリーに属する人(独身、離婚、死別)よりも少なかった。基線調査時に、離婚・死別で独り身だった人で、再調査時も独り身だった人は、一緒に住んでいるパートナーがいる人(既婚、未婚含む)に比べ、認知障害を発症するリスクは、3倍に上った。そのうち死別で独り身だった人について見てみると、リスクは7.67倍(1.6~40.0)に上った。パートナーと暮らすことが認知症予防になるまた、中年前にパートナーと死別した人、その後ずっと独り身だった人、また追跡期間中に離婚をした人の、アルツハイマー病のリスク増大の最大要因は、ApoE e4アレル(apolipoprotein E e4 allele)だった。ApoE e4アレルは同疾患のリスク因子の1つと考えられている脳内に蓄積するタンパク質。両調査時ともパートナーがいた人のApoE e4アレルキャリアのオッズ比と、両調査時とも離婚・死別状態にあった人のApoE e4アレルキャリアのオッズ比を比べると、25.55倍(5.7~114.5、P