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LUSEDRA注射剤、FDAより承認を取得

エーザイ株式会社は15日、同社の米州統括会社であるエーザイ・コーポレーション・オブ・ノース・アメリカが、成人患者の検査もしくは処置における鎮静を目的とした鎮静剤「LUSEDRA(一般名:fospropofol disodium)注射剤」について、FDA(米国食品医薬品局)より承認を取得したことを発表した。なお、この承認においてFDAは、全身麻酔についての訓練を受けた医療従事者が投与すること、本剤を投与された全ての患者を検査・処置中および鎮静からの回復まで医療従事者の観察下におくこととしている。詳細はプレスリリースへhttp://www.eisai.co.jp/news/news200861.html

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ACE阻害薬、利尿薬とよりもCa拮抗薬との併用のほうが優れる:ACCOMPLISH試験

 米国の現行の高血圧治療ガイドライン(JNC 7)では、ハイリスクの高血圧患者に対してサイアザイド系利尿剤を含んだ併用療法を用いることを推奨しているが、最適な併用治療は十分に検討されていなかった。国際的な多施設共同試験ACCOMPLISHは、ACE阻害薬「ベナゼプリル」+ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬「アムロジピン」と、「ベナゼプリル」+サイアザイド系利尿薬「ヒドロクロロチアジド」とを比較したもので、ACE阻害薬+Ca拮抗薬併用療法のほうが、心血管イベントの減少効果が優れていることを報告した。NEJM誌2008年12月4日号より。アメリカ、北欧の計5ヵ国548施設から1万強が参加 ACCOMPLISH(Avoiding Cardiovascular Events through Combination Therapy in Patients Living with Systolic Hypertension)試験は多施設共同無作為化二重盲検試験で、アメリカ、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドの5ヵ国548施設から参加した、心血管イベントリスクが高い高血圧患者1万1,506例(2003年10月登録開始)を、ベナゼプリル+アムロジピン併用療法群(Ca拮抗薬併用群)とベナゼプリル+ヒドロクロロチアジド併用療法群(利尿薬併用群)に割り付け行われた。 両群の患者基線値は同等。試験は、追跡平均36ヵ月時点で、事前規定の試験有効性の中止基準を上回ったため早期に終了された。Ca拮抗薬併用群のイベント発生は利尿薬併用群の2割減 平均血圧は、Ca拮抗薬併用群で131.6/73.3 mmHg、利尿薬併用群で132.5/74.4 mmHgで、目標血圧(140/90 mmHg以下)は前者75.4%、後者72.4%の達成率だった。 主要なアウトカムイベント(心血管系を原因とする死亡、心筋梗塞、脳卒中、狭心症による入院、突然の心停止後に蘇生、冠動脈血行再建)は、Ca拮抗薬併用群では552件(9.6%)だったが、利尿薬併用群では679件(11.8%)発生し、Ca拮抗薬併用群のイベント発生は利尿薬併用群の0.80倍(95%信頼区間:0.72~0.90、P

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イルベサルタン、左室駆出率45%以上心不全患者のアウトカム改善せず

心不全患者の約半数では左室駆出率が少なくとも45%あるが、これら患者の予後を改善する治療法は示されていない。サンフランシスコ退役軍人メディカルセンターのBarry M. Massie氏らのI-PRESERVE研究グループは、これら心不全患者へのイルベサルタン(商品名:イルベタン、アバプロ)の治療効果について検証した。NEJM誌2008年12月4日号(オンライン版2008年11月11日号)より。心不全患者4,128例をイルベサルタン投与群とプラセボ群に無作為割り付けI-PRESERVE(Irbesartan in Heart Failure with Preserved Ejection Fraction Study)には、ニューヨーク心臓協会(NYHA)が定めた心不全の重症度分類によるクラスII、III、IVの60歳以上の心不全患者で、左室駆出率45%以上が確保されている患者4,128例が参加し、イルベサルタン300mg/日投与群、またはプラセボ投与群に無作為に割り付け追跡された。主要評価項目は、全死因死亡および心血管疾患(心血管系を原因とする心不全、心筋梗塞、不安定狭心症、不整脈または脳卒中)による入院とし、副次評価項目は心不全による死亡、または心不全による入院、全死因死亡または心血管を原因とする死亡、そして生活の質とした。主要転帰、副次転帰いずれも有意差は認められず平均追跡期間は49.5ヵ月間で、742例のイルベサルタン群患者と763例のプラセボ群患者で主要複合転帰のイベントが起きた。イベント発生率は、イルベサルタン群が100.4/千人年、プラセボ群が105.4/千人年で、ハザード比0.95(95%信頼区間:0.86~1.05、P=0.35)で有意差は認められなかった。全死因死亡率はそれぞれ52.6/千人年、52.3/千人年でハザード比は1.00(0.88~1.14、P=0.98)で、これも同様だった。主要転帰をもたらした心血管系の原因による入院率についても、それぞれ70.6/千人年、74.3/千人年で、ハザード比は0.95(0.85~1.08、P=0.44)だった。他の事前に特定したアウトカムについても有意差は認められなかった。このため研究グループは、イルベサルタンは左室駆出率が一定以上に保たれた心不全患者のアウトカムを改善しないと結論づけている。(武藤まき:医療ライター)

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中年女性のアルコール摂取、1日2杯以上は心房細動リスクを増大

 45歳以上の健康な女性がアルコールを1日2杯以上定期的に摂取すると、全く飲まない人に比べ、心房細動の発症リスクはおよそ1.6倍に増大するという。一方で、1日2杯未満の摂取なら、同リスクは増えないとも。米国ハーバード大学医学部のDavid Conen氏らが「Women’s Health Study」で明らかにしたもので、JAMA誌2008年12月3日号で発表した。これまでの研究で、男性の中程度~多量のアルコール摂取が、心房細動の発症リスクを増大する可能性があることは知られていたが、女性についての適切な研究はなかった。健康な中年女性約3万5千人を中央値12年追跡 同氏らは、1993~2006年にかけて、45歳以上で心房細動の病歴のない健康な女性3万4,715人について、そのアルコール摂取量を調べ追跡した。追跡期間の中央値は、12.4年だった。 アルコール摂取量については、試験開始時と、追跡開始後48ヵ月後に調査し、1日の摂取量に応じて、0杯(1万5,370人)、0~1杯(1万5,758人)、1~2杯(2,228人)、2杯以上(1,359人)の4グループに分け検討された。1日2杯以上飲む人は、絶対リスクが0.66件/千人・追跡年の増加 追跡期間中に心房細動を発症したのは、653件だった。アルコール摂取量によるグループ別の年齢補正後発症率は、それぞれ千人・追跡年当たりで、0杯群が1.59件、0~1杯群が1.55件、1~2杯群が1.27件、2杯以上群が2.25件だった。 アルコールを全く飲まない人に比べ、1日2杯以上飲む人は、絶対リスクが0.66件/千人・追跡年増えていた。 また、心房細動発症に関する補正後ハザード比は、アルコール摂取量1日0杯のグループに対し、2杯以上群が1.60(95%信頼区間:1.13~2.25)だった。一方、0~1杯群と1~2杯群の同ハザード比はそれぞれ1.05と0.84で、0杯群に比べて有意差はなかった。

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薬物抵抗性の側頭葉てんかん、前頭側頭葉切除術で期待余命や生活の質改善

薬物抵抗性側頭葉てんかんで、前頭側頭葉切除術が可能な人には、手術をすることで期待余命が5年ほど延長し、また生活の質も改善するようだ。米国コロンビア大学のHyunmi Choi氏らが、モンテカルロ・シミュレーションを用いた研究で明らかにしたもので、JAMA誌2008年12月3日号で発表した。なお、てんかん患者のおよそ20~40%が、薬物抵抗性だという。モンテカルロ・シミュレーションで1万回模擬Choi氏らは、前頭側頭葉切除術の合併症やてんかんの状態などを盛り込んだ、モンテカルロ・シミュレーション・モデルを用い、1万回の模擬を繰り返した。モデルの対象とした患者は、少なくとも2種の抗痙攣薬に抵抗性のある難治性部分発作の人で、前頭側頭葉のてんかん誘発部位が特定できた人とした。平均年齢は35歳(標準偏差11歳)。前頭側頭葉切除術で期待余命が5年延長シミュレーションの結果、モデル対象患者の場合、手術を受けることで、薬物治療を続けるよりも期待余命が5.0年(95%信頼区間:2.1~9.2)延長した。シミュレーションの100%で、手術をしたほうが薬物治療を続けるよりも結果が良好でもあった。また、生活の質で補正を行った生存年数(QALYs;quality-adjusted life-years)で期待余命を計算したところ、前頭側頭葉切除術を行うことで、7.5QALY(95%信頼区間:-0.8~17.4)の延長が見られた。手術をすることで、障害の原因となるてんかんを発症せずに過ごす年数が増えることなどから、シミュレーションの96.5%で、手術をしたほうが結果は良好だった。また、同モデルによると、手術をせずに薬物治療を続けた場合の平均期待余命は27.3年(95%信頼区間:24.1~30.5)で、一般の同44.3年よりも15年以上短いことも示されている。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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【コラム】自殺は感染する。悪意は伝染する。

時事通信によると、硫化水素による自殺者が今年1~11月の間で1007人となり、昨年1年間の29人の約35倍に上ったという。その影響として市販商品を使って簡単に発生させる方法がネット上に多数紹介されたことが挙げられるとのこと。インターネットの前に報道のあり方が硫化水素自殺の問題にはあったと思う。メディアが大きく取り上げたことをきっかけにインターネットで急速に広がったというのが経緯ではないだろうか。自殺に関する報道は慎重であるべき。自殺方法や有名人の自殺場所が報道されると、その影響を受けて後追い自殺が起きるからだ(自殺の連鎖反応=群発自殺)。メディアを介した自殺の感染といえる。それがインターネットとなれば感染の速度が加速されるだけである。自殺報道に関しては、WHO(世界保健機関)やオーストリア、ニュージーランドなどでガイドラインを出している。WHOのガイドラインでは、写真や遺書を公表しない、自殺の方法について詳細に報道しない、自殺を美化したりセンセーショナルに報じない、といった原則を設けている。こうした点で日本のマスコミは遅れているといわざるを得ないのが現状だろう。ましてインターネットとなると規制が不可能に近い。日本の自殺者は年間3万人を越え、政府も自殺対策を進めているが、メディアの自主規制に委ねず、報道規制も真剣に検討する必要があるのではないだろうか。さらに、メディアを介して伝染するのが犯罪だ。犯罪報道が新たな犯罪を生むこともある。秋葉原の殺傷事件後、無差別殺人が続いたのは記憶に新しい。読売新聞によれば、今年1月から11月におきた「通り魔殺人」は、統計を開始した1993年以来、最も多い13件に上るという。その要因に犯罪報道の影響はないだろうか。また、大麻汚染の報道でもインターネットで種子が買えることをメディア自身が宣伝していることに気づかないのだろうか。犯罪報道の問題は自殺報道以上に遅れている。ましてインターネットには犯罪を誘発する情報があふれている。インターネットも規制と自由と自己責任を考える時期かもしれない。

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ジェネリック医薬品での処方・調剤を依頼する患者が増加

沢井製薬株式会社は11日、2008年4月の処方せん様式の変更から半年後の処方・調剤環境を調査するために同社が行った意識調査から、ジェネリック医薬品を処方・調剤を依頼をしたことがある患者が増加していることがわかった。この調査は、10月16日と17日の2日間、過去3ヶ月以内に薬を処方・調剤された患者400名を対象に行われたもの。その結果、患者側の「ジェネリック医薬品」認知率は97.0%と非常に高く、医師や薬剤師にジェネリック医薬品での処方・調剤を依頼した経験のある患者は、前回の5月の調査では13.2%だったのが、今回10月の調査では20.5%と着実に増加していることがわかったという。また、実際にジェネリック医薬品を処方・調剤された患者も26.3%(前回18.0%)と増加傾向にあるとしている。詳細はこちらhttp://www.sawai.co.jp/press/2008/20081211.html

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患者さんにジェネリック医薬品について常に説明している薬剤師は、わずか14%

ジェネリック医薬品への変更については、4月に制度が改正されたが、その後、「患者に常に説明している」薬剤師は14.3%であることが、沢井製薬株式会社が行った調査によって明らかになった。結果は12日に同社から発表された。この意識調査は、同社が4月の制度改正から半年後の処方・調剤環境を調査するため、10月16日、17日の2日間、薬剤師300名を対象にを行われたもの。本年4月の制度改正により、ジェネリック医薬品への変更が可能な処方せんを応需した薬剤師は、患者さんに対してジェネリック医薬品の説明を適切に行うよう「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」により規定された。しかし、実際にジェネリック医薬品への変更が可能な処方せんを受け付けた際、「常に説明している」薬剤師は14.3%と少なく、「患者さんから尋ねられたら説明をしている」薬剤師が最も多く、51.0%だったという。詳細はこちらhttp://www.sawai.co.jp/press/2008/20081212.html

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高血圧治療薬CS-866AZを国内製造販売承認申請へ

第一三共株式会社は11日、同社が高血圧治療薬として開発したアンジオテンシン2受容体拮抗薬(ARB)オルメサルタンメドキソミルと、カルシウム拮抗薬アゼルニジピンの配合剤「CS-866AZ」の製造販売承認申請を行ったと発表した。CS-866AZは、同社が創製した高親和性AT1レセプターブロッカーのオルメサルタン メドキソミル(販売名:オルメテック錠)および宇部興産株式会社と共同で研究開発した持続性カルシウム拮抗剤のアゼルニジピン(販売名:カルブロック錠)の配合剤。これまでの臨床試験成績から、CS-866AZはオルメテック、カルブロック、それぞれの単剤よりも良好な降圧作用を示すことが明らかとなったという。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.daiichisankyo.co.jp/4less/cgi-bin/cs4view_obj.php/b_newsrelease_n1/781/081211v1-j.pdf

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2008年ブログ話題ランキング

ブログは様々な情報発信・交換の場となっていて世のトレンドが分かる場でもあるが、2008年の話題はなんだったのか。きざしカンパニーが発表した「08'年間ブログ注目話題ランキング」によると、1位「<北京五輪>女子ソフトボール金メダル」、2位「ラスト・フレンズ最終回」、3位「小室哲哉逮捕」、4位「福田総理辞任」、5位「ホンダF1撤退」だった。そのほか事件、災害、訃報のニュースがランキングしていた。一方で、今年は一般メディアでも医師不足や救急受け入れ不能の問題など医療が取り上げられた年でもあったが、ブログの年間ランキングに話題は入ってこなった。ランキングはこちらhttp://journal.kizasi.jp/2008/12/post.html

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10代が選んだ2008年の重大ニュース

セーラー万年筆株式会社が10代を対象に行った今年の重大ニュースによると、1位に「世界金融危機」が選ばれた。以下、2位は「福田首相辞任~麻生内閣発足」「北京五輪開催」「米次期大統領にオバマ氏」「毒物混入、産地偽装など食品安全問題」となった。そのほか、社会一般では、「大阪”引きずりひき逃げ”事件」や「秋葉原無差別殺傷事件」「定額給付金問題」「広がる大麻汚染事件」と挙げられている。詳細はこちらhttp://www.sailor.co.jp/NEWS/bestnews2008/index.html

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婦人科疾患の情報サイト「婦人科info」開設

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社は10日、婦人科疾患(子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫)に関する情報サイト「婦人科info(http://www.fujinkainfo.jp/)」を開設したと発表した。同サイトには、それぞれの疾患の症状や検査法、治療法などを紹介するコンテンツが設けられているほか、手術療法については、開腹手術や経膣手術、腹腔鏡手術といった各手術法がアニメーションでわかりやすく紹介されている。また、Yes/Noの質問形式で行う「セルフチェック」や、よくある質問をまとめた「Q&A」、日本産科婦人科内視鏡学会の技術認定医のリストも掲載されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.jnj.co.jp/group/press/2008/1210/index.html

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多施設共同試験の参加者募集について英国CTOCSからの教訓

英国での多施設共同無作為化対照試験はこれまで、当初目標としていた参加者を十分に集められたのはわずか3分の1未満に過ぎない。UCL EGA 研究所婦人科オンコロジー部門のUsha Menon氏らの研究グループは、その原因は、試験の管理・運営に十分な注意が払われてこなかったためではないかと考え、20万人以上の女性の参加を得て成功を収めた、過去最大の無作為化試験の1つである英国の卵巣スクリーニング共同試験(CTOCS)の要因を探った。BMJ誌2008年11月29日号(オンライン版2008年11月13日号)より。20万人以上が参加した卵巣の大規模スクリーニングの成功要因を分析CTOCSは、イングランド、ウェールズと北アイルランドにある13のNHS(国民医療保健サービス)センターで、50~74歳の閉経後女性が参加。卵巣悪性腫瘍、両側卵巣摘出、家族性卵巣高リスク者、活動性非卵巣悪性腫瘍、他の卵巣スクリーニング試験への参加者は除外された。スクリーニングは13施設と隣接する27の地方保健衛生局で実施され、各病院には専任コーディネーター(上級研究者)が1名おり、スクリーニング計画および日々の検査に立ち会った。このCTOCSについて、目標動員の達成、勧誘の受理率と動員率の評価を行った。勧誘の受理率は施設間で大きな開きがあった勧誘された女性は124万3,282人。そのうち23.2%(28万8,955人)が適格者であり、参加を望むと回答し実際に施設に来たのは予約票を送った人の73.6%(20万5,090人)。勧誘の受理率は東ロンドンの19%からブリストルの33%まで、施設間で大きな開きがあった。施設スタッフによるモニタリングと試験プロセスの自動化がカギ目標動員を確実にするのに重要だったのがコーディネーター(上級研究者)の存在であった。彼らは各施設で恒常的にモニタリング作業をしたため、迅速な検証はもちろん、実際業務で問題が起こっても即座に解決策を提示できた。例えば、各地域の目標不達率に基づいて募集クリニックの規模を決定したり、多数の臨時クリニックを組織化するなどして勧誘数を調整していた。研究グループは、「彼らの働きのおかげで、CTOCSでは4.3年の間に20万2,638例の無作為割り付けに成功した。プランニングと管理技術は研究設計と同じくらい重要で、上級研究者の配慮が必要としている。募集を成功裏に行うには、献身的で行動的な管理チームによる恒常的なモニタリングが必要であり、地域に見合った募集を達成するためにはセンター固有の解決策を探る決意と、的確な資源の活用が不可欠だ」とも述べている。さらに、今回用いられたインタラクティブなウェブ・ベースの試験管理システムによるプロセスの集中化と自動化は、多施設共同無作為化対照試験において決定的に重要であり、被験者の募集においては、ビデオによる情報提供とグループ討論を用いることがさらに効果を上げるとも報告している。

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心電図検査の予後評価は病歴聴取の域を出ない

狭心症疑いの外来患者への心電図検査(ECG)の予後評価は、病歴聴取で得られる情報に基づく予後評価の域を出ず、将来的に虚血性心疾患を発症するか否かにECGは、ほとんど役に立たない、Newham University Hospital(イギリス)のNeha Sekhri氏らがコホート調査の結果として報告した。ECGはイギリスの胸痛クリニックでは59%の実施率、最近のEuro heart surveyでは76%と臨床現場では慣例化している。BMJ誌2008年11月29日号(オンライン版2008年11月13日号)掲載より。8,176例を登録し追跡調査はイギリスの6つの胸痛クリニックに狭心症疑いで紹介されてきた、心疾患の既往のない外来患者8,176例を登録し追跡した。全例に安静時ECGと、年齢、性別、症状の継続期間、喫煙有無、高血圧歴、服用薬など通常の臨床評価を行い記録。また運動負荷ECGも行った患者(4,873例)については、そのうち4,848例で結果(虚血性:陽性、陰性、不明)の「サマリー」を記録、1,422例では結果の「詳細」を記録し、追跡期間中央値2.46年の間の、虚血性心疾患による死亡、非致死性の急性冠動脈症候群発症との複合を評価した。もっと効果的な適用患者の層別化を検討すべきROC曲線解析によるC統計量での評価で、臨床評価のみのモデルと安静時ECGの結果を有するモデルとはほとんど違いが見られなかった。運動負荷ECGのC統計量については、「サマリー」記録群は0.74(同群で臨床評価のみの場合0.70)、「詳細」記録群は0.78(同0.74)であった。しかし、「臨床評価のみ」「臨床評価+安静時ECG」「臨床評価+安静時/運動負荷ECG」のいずれにおいても、1年時点、6年時点の主要エンドポイントのリスク層別化の累積確率はほとんど相違が示されなかった。Sekhri氏は「安静時ECGと運動負荷ECGの予後評価は、基本的な臨床評価の域を出ない」と結論。「ECG検査は広く一般的に行われているが、もっと有意義となるよう適用患者の層別化を検討するべきだ」と提言している。

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経口抗Xa剤DU-176bの臨床試験データが発表される

 第一三共株式会社は8日、米国サンフランシスコにて開催の第50回米国血液学会(American Society of Hematology:ASH)年次学術集会において、現在、決戦塞栓症治療剤よして開発中の経口抗Xa剤「DU-176b」の後期第II相臨床試験データを発表した。 この試験は、欧米において非弁膜製心房細動(non-valvular atrial fibrillation:NVAF)を有する約1,100名の患者を対象として、主に安全性を確認する目的で実施された。その結果、同剤の30mgおよび60mgの1日1回投与群において、対照薬であるワルファリン投与群と臨床的に重要な出血事象の頻度は同程度であり、また主な心血管イベント等の発現において有意な差は認められなかったという。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.daiichisankyo.co.jp/4less/cgi-bin/cs4view_obj.php/b_newsrelease_n1/778/081208v1-j.pdf

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白血病の総合情報サイト「CML・ALL集いの輪」オープン

ブリストル・マイヤーズ株式会社は8日、慢性骨髄性白血病(CML)と急性リンパ性白血病(ALL)に関する情報を紹介する総合情報サイト「CML・ALL集いの輪」(http://www.bms.co.jp/cml/)を開設した。同ウェブサイトでは、白血病の成因や症状、治療法の詳細などを紹介している。さらに、病態や治療、検査などに関する複雑な専門用語を解説する用語集も備えられ、患者やその家族が、白血病をよりよく理解する上で有用となる情報が包括的にまとめられている。詳細はプレスリリースへhttp://www.bms.co.jp/news/2008/1208.html

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ニューロタンのヒトにおける尿酸低下作用の機序が証明される

万有製薬株式会社は9日、同社が販売している高血圧症治療薬ロサルタン(商品名:ニューロタン、アンジオテンシンII受容体拮抗薬:ARB)を用いた臨床研究で、ヒトにおけるロサルタンの尿酸低下作用の機序が初めて証明され、その結果が、米国高血圧学会の学会誌AMERICAN JOURNAL OF HYPERTENSIONに論文掲載されたことを発表した。日本におけるこの臨床研究で、ロサルタンには、降圧作用のみならずヒトの腎尿細管からの尿酸再吸収を担う尿酸トランスポーター(Urate Transporter 1:URAT1)を尿細管管腔側から阻害し、尿酸の再吸収を抑制することで血中の尿酸値を低下させる作用があることが示されたという。詳細はプレスリリースへhttp://www.banyu.co.jp/content/corporate/newsroom/2008/product_news_1209.html

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男性の70%が「EDが命に関わる疾患の前兆と知っていたら、もっと早く受診した」

 バイエル薬品株式会社の9日の発表によると、バイエル・シエーリング・ファーマ社が、国際調査「EDと基礎疾患を有する男性(Men with ED and underlying conditions)」を行い、その結果をを公表した。 この調査は、同社がED(勃起不全)治療を希望する男性、または治療中の男性の実生活をより正しく把握するために行ったもの。調査結果は、ブリュッセルで開催された欧州性機能学会(ESSM)国際性機能学会(ISSM)合同学術会議において発表された。 調査によると、「ED患者のうち半数近くがEDと基礎疾患との関連を知らない一方で、早期治療に何が重要であるかについては、もっとよく知りたい」と思っており、また70%の男性が「EDが命に関わるような疾患と関連があることを知っていれば、もっと早く受診した」と回答しているという。さらに、ED患者のうち80%が医師に相談したことがあり、これはEDが男性にとって、もはやタブーではないことを示している。EDの原因が他の疾患にあるかもしれないという不安は、患者が医師に相談する重要なきっかけとなるという。 EDは加齢とともに見られる症状と誤解されがちだが、糖尿病、脂質異常症、高血圧、肥満など他の疾患を合併しているかもしれないという、警告もしくは前兆と考える必要があるという。詳細はプレスリリースへhttp://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/press_release/press_detail/?file_path=2008%2Fnews2008-12-09.html

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日本のざ瘡治療が変わるとき

ガルデルマ株式会社主催によるざ瘡治療に関するセミナーが開催され、「日本のざ瘡治療が変わるとき」と題し、東京女子医科大学 皮膚科教授 川島眞氏による講演が行われ、日本におけるざ瘡治療の現状の問題点から新薬発売後の日本におけるざ瘡治療の展望が述べられた。下記にその内容をレポートする。ニキビ患者さんの32.5%が病院での治療に不満足川島氏によると、尋常性ざ瘡は、日本の男性92%、女性94%が経験する疾患であるが、若年代層(全793名)に行われた調査結果から、ざ瘡患者の36%がOTC薬を購入、35%が自身によるスキンケアで対処し、病院での治療は12%に過ぎないことが分かったという。また、病院で治療を受けている患者においても、治療満足度は67.5%、不満との回答が32.5%と十分な評価を得られていないのが実態と話す。一方、従来、ニキビは深刻な疾患とは捉えられてこなかったのが実情だが、ざ瘡患者のQOLをSkindex-16(皮膚疾患特異的QOL尺度)を用いて検討した結果、たとえ軽症であっても、感情面でのQOLの低下は他の皮膚疾患と比しても高いことが認められたと報告されており、決して軽視できない疾患であることが示されていると指摘する。ニキビ治療の現状と今後の展望ざ瘡治療に対する患者の不満の原因として、川島氏は、日本の保険薬価収載医薬品が海外のニキビ治療のアルゴリズムと比較して非常に少ないことも原因の一つに挙げる。特に海外においては、軽症から中等症までの第一選択薬である外用レチノイドが1995年より発売が開始され、第一選択薬として汎用されているにもかかわらず、日本では今まで処方出来なかったため、患者はもちろん、治療する側の医師にとってもニキビ治療は満足度の低いものだった。そんななか、日本でも外用レチノイド「ディフェリン ゲル0.1%(一般名: アダパレン)」が本年10月に発売された。アダパレンは、表皮角化細胞の分化を抑制することで、面皰を減少させることが可能となることが第3相試験の結果から証明されており、ざ瘡の病態進の展初期段階で角化異常を抑える治療の可能性が示されているという。日本のざ瘡治療は新時代へ皮膚疾患におけるエビデンスに基づく医療の推進、ざ瘡に対する積極的な治療へのニーズのなか、ざ瘡治療に対する臨床現場の混乱を防ぐため、本年9月、日本皮膚科学会より「ざ瘡治療ガイドライン」が策定された。ガイドラインの治療アルゴリズムにおいても、アダパレンは第一選択薬として位置づけられており、川島氏は、アダパレンの登場により日本のざ瘡患者さんのQOLが向上することが期待され、「日本のざ瘡治療は新しい時代」に入ったと話している。●「ディフェリン」総合情報サイトhttp://www.differin.jp/index.html

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Step試験が早期中止に、細胞性免疫ワクチンはHIV感染を予防できず

期待の大きさを反映してか、落胆の声が世界中に広がっているという。MRKAd5 HIV-1 gag/pol/nefワクチンによる細胞性免疫はHIV-1感染の予防効果およびウイルス量の減少効果を示さず、一部の症例ではむしろ感染リスクを上昇させる可能性があることが、国際的な第II相Step試験の中間解析で判明したのだ。試験はすでに早期中止となっている。米San Francisco公衆衛生局HIV研究部のSusan P Buchbinder氏が、Lancet誌2008年11月29日号(オンライン版2008年11月13日号)で報告した。免疫反応の誘導は確認されたが、感染率、ウイルス量は低減せずこれまでの観察試験やヒト以外の霊長類の試験で、細胞性免疫反応によりHIV複製はコントロール可能であることが示唆されている。そこで、Step試験の研究グループは、HIV-1のgag/pol/nef遺伝子を発現している5型アデノウイルス(Ad5)をベクターとする細胞性免疫ワクチンのHIV-1感染の予防効果あるいは血漿HIV-1量の低下効果を評価した。本研究は、北米、カリブ海諸国、南米、オーストラリアの34施設でコンセプトの検証を目的に実施された二重盲検第II相試験である。HIV-1血清陰性例3,000例がMRKAd5 HIV-1 gag/pol/nefワクチン(1,494例)あるいはプラセボ(1,506例)を投与する群に無作為に割り付けられた。無作為割り付け時には、性別、ベースラインのAd5抗体価、施設で事前に層別化した。主要評価項目はHIV-1感染率の低下(6ヵ月ごとに検査)あるいはセットポイント(ウイルス量の低下が停止した時点)のHIV-1ウイルス量(HIV-1感染の診断後3ヵ月に測定)とし、per-protocol解析およびintention-to-treat解析変法を行った。予想に反し、本試験は初回の中間解析で事前に規定された無効判定基準を満たしたため早期中止となった。中間解析では、ベースラインのAd5抗体価が200以下の症例のうち、ワクチン群741例のウイルス感染率は3%(24例)であったのに対し、プラセボ群762例も3%(21例)と差を認めなかった(ハザード比:1.2、95%信頼区間:0.6~2.2)。感染例は1例を除きすべて男性であった。血漿HIV-1 RNAの幾何平均値は、感染男性患者のワクチン群とプラセボ群で同等であった(4.61 vs. 4.41 log10 コピー/mL、効果に関する片側p値=0.66)。全ワクチン投与例(Ad5抗体価低値例、高値例の双方を含む)から25%を無作為に抽出したサンプル(354例)について、ワクチンによって誘発されたインターフェロンγを産生する細胞をELISPOT(enzyme-linked immunospot)法で検出したところ、75%(267例)で反応が見られ免疫反応の誘導が確認された。探索的な解析では、ベースラインのAd5抗体価にかかわらずワクチン群とプラセボ群のHIV-1感染のハザード比は、Ad5血清陽性の男性例(2.3、95%信頼区間:1.2~4.3)および陰茎包皮切除術を受けていない男性例(3.8、1.5~9.3)で高く、これらの症例ではむしろワクチン群の感染リスクの有意な上昇が示唆された。これに対し、Ad5血清陰性例(1.0、0.5~1.9)あるいは包皮切除術を受けた例(1.0、0.6~1.7)ではハザード比は高値を示さなかった。著者は、「MRKAd5 HIV-1 gag/pol/nefワクチンによる細胞性免疫はHIV-1感染の予防効果を示さず、早期のウイルス量の減少効果も認めなかった」と結論し、「なぜ効果が不十分だったか、また一部の症例におけるHIV-1感染率の上昇のメカニズムについては、現在、究明を進めている」としている。(菅野守:医学ライター)

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