循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:2

PCIガイド、血管造影によるFFRangio vs.プレッシャーワイヤー/NEJM

 心臓カテーテル検査で生理学的評価を受ける中等度の冠動脈病変を有する患者において、血管造影による冠血流予備量比(FFRangio)を用いる評価戦略は、プレッシャーワイヤーベースの冠血流予備量比(FFR)を用いる評価戦略に対して、1年時点の複合エンドポイント(死亡、心筋梗塞、予定外の臨床的に必要な冠動脈血行再建術)に関して非劣性であることが、米国・スタンフォード大学のWilliam F. Fearon氏らALL-RISE Investigatorsが行った国際共同無作為化非劣性試験(ALL-RISE試験)の結果で示された。プレッシャーワイヤーを用いた中等度の冠動脈病変の評価は、心臓カテーテル検査およびPCIを受ける患者の臨床アウトカムを改善するが、プレッシャーワイヤーベースの生理学的評価の臨床使用は低いままである。

マバカムテン、青年期の閉塞性肥大型心筋症には?/NEJM

 青年期(12歳以上18歳未満)の閉塞性肥大型心筋症(HOCM)患者において、マバカムテンの投与はプラセボ投与と比較して、28週の試験期間にわたり、左室流出路閉塞を有意に大きく改善した。米国・フィラデルフィア小児病院のJoseph W. Rossano氏らSCOUT-HCM Investigatorsが、第III相の二重盲検プラセボ対照無作為化試験の結果を報告した。肥大型心筋症の小児に対する承認薬はなく、左室流出路閉塞を認める患者では外科的介入が選択肢になる。マバカムテンは成人HOCMに対して承認されている選択的心筋ミオシン阻害薬で、有効性と良好な安全性プロファイルが確認されているが、小児患者に対する臨床的評価は行われていなかった。NEJM誌オンライン版2026年3月29日号掲載の報告。

高リスクPCIにおける軸流ポンプ、アウトカムを改善せず/NEJM

 複雑な経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受ける重度の左室機能障害を有する患者において、微小軸流ポンプを用いた左室負荷軽減は、少なくとも12ヵ月時点で主要有害臨床アウトカムのリスクを減少させなかった。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのDivaka Perera氏らCHIP-BCIS3 Investigatorsが、同国の21施設で実施した前向き無作為化非盲検試験「Controlled Trial of High-Risk Coronary Intervention with Percutaneous Left Ventricular Unloading:CHIP-BCIS3試験」の結果を報告した。

複雑病変への高リスクPCI、IVUSガイドvs.血管造影ガイド/NEJM

 複雑病変に対する高リスク経皮的冠動脈インターベンション(PCI)において、血管内超音波(IVUS)ガイド下PCI(事前に規定されたステント最適化基準に基づく)は血管造影ガイド下PCIと比較し、標的血管不全リスクを低下させなかった。オランダ・Erasmus University Medical CenterのRoberto Diletti氏らIVUS-CHIP Investigatorsが、欧州7ヵ国の37施設で実施した無作為化非盲検比較試験「Intravascular Ultrasound Guidance for Complex High-Risk Indicated Procedures trial:IVUS-CHIP試験」の結果を報告した。IVUSガイド下PCIは、複雑な冠動脈病変を有する患者においてステント最適化の向上および有害事象の減少と関連しているが、欧米諸国における導入率は依然として低い。

マンモグラフィは心血管疾患の早期発見にも有効?

 マンモグラフィによる乳がんの定期検診で明らかにできるのは、乳がんの兆候だけではない可能性があるようだ。新たな研究で、マンモグラフィは、女性の最大の死因である心血管疾患(CVD)の兆候を早期段階で検出するのにも役立つ可能性が示唆された。人工知能(AI)を用いてマンモグラフィ画像から測定した、乳房組織の中を通る動脈に蓄積したカルシウム(乳房動脈石灰化〔BAC〕)は、主要心血管イベント(MACE)および死亡の独立した予測因子であることが示唆された。米エモリー大学放射線医学部門教授のHari Trivedi氏らによる研究で、詳細は「European Heart Journal」に3月9日掲載された。

心血管疾患2次予防、目標LDL-C値55mg/dL未満でリスク低下/NEJM

 動脈硬化性心血管疾患患者において、目標LDL-C値は55mg/dL未満が70mg/dL未満よりも、3年時点の心血管イベントリスクの低下に結び付いたことを、韓国・延世大学校医科大学のYong-Joon Lee氏らEz-PAVE Investigatorsが行った非盲検無作為化優越性試験の結果で報告した。ガイドラインでは動脈硬化性心血管疾患患者におけるLDL-C値低下を推奨しているが、これらの患者の2次予防のための適切な目標LDL-C値について評価した無作為化試験からのエビデンスは限定的なままであった。NEJM誌2026年4月9日号掲載の報告。

TAVI患者へのPCI遅延戦略、 ルーチンPCIに非劣性(PRO-TAVI)/Lancet

 経カテーテル大動脈弁植込み術(TAVI)を受ける患者に対する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行の遅延戦略は、TAVI前PCI施行に対して、1年時点の複合エンドポイント(全死因死亡、心筋梗塞、脳卒中、および大出血)に関して非劣性であることが示された。オランダ・アムステルダム大学医療センターのRonak Delewi氏らPRO-TAVI trial investigatorsが同国の12病院で実施した研究者主導非盲検無作為化試験の結果を報告した。著者は、「示された結果は、患者個別の治療方針決定が重要であることは変わらないが、適切に選択された患者では初期の保存戦略が妥当な選択肢となる可能性を示唆するものであった」とまとめている。Lancet誌2026年4月11日号掲載の報告。

2025年の医療事故発生報告、手術で多いのは/日本医療安全調査機構

 医療事故調査制度(医療法)における医療事故調査・支援センターの業務を行う日本医療安全調査機構は、2026年3月18日に2025年の年報を公表した。この調査は医療法第6条の16に基づき医療事故調査の相談・支援、院内調査結果の整理・分析を行い、医療事故の再発防止の普及・啓発などの取り組みのために行っている。

エボロクマブ追加、動脈硬化のない糖尿病患者の1次予防に有効/JAMA

 既知の重度動脈硬化がなく糖尿病を有する患者において、エボロクマブによる早期の強化LDLコレステロール(LDL-C)低下療法は有益であることが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のNicholas A. Marston氏らVESALIUS-CV Investigatorsによる「VESALIUS-CV試験」の事前に規定されたサブグループ解析で示された。同試験は、心筋梗塞や脳卒中の既往歴がなく心血管イベントのリスクは高いという、比較的リスクが低い集団の1次予防において、PCSK9阻害薬の追加投与が主要心血管イベント(MACE)のリスクを低減することを実証した初めての臨床試験であるが、患者の多くが既知の重度の動脈硬化を有していた。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年3月28日号で報告された。

非保護左冠動脈主幹部病変のPCI、超音波ガイドvs.造影ガイド/NEJM

 非保護の左冠動脈主幹部病変を有する患者に対する冠動脈血行再建術では、近年、解剖学的な複雑性が軽度~中等度の場合は経皮的冠動脈インターベンション(PCI)が、冠動脈バイパス術(CABG)の許容可能な代替法として確立しているが、ステントの適切な拡張、血管壁への圧着、病変の被覆など長期的な転帰に影響を及ぼす可能性のある技術的な課題が残されているという。イタリア・IRCCS Policlinico San DonatoのLuca Testa氏らは「OPTIMAL試験」において、血管内超音波(IVUS)ガイド下PCIは従来の血管造影ガイド下PCIと比較して、良好な臨床アウトカムをもたらすかについて評価した。NEJM誌オンライン版2026年3月30日号掲載の報告。