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2026/07/15
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循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:2

がん関連VTEのDOACによる出血リスク、新たな予測モデルが有用か

 直接経口抗凝固薬(DOAC)治療を受けるがん関連静脈血栓塞栓症(VTE)患者を対象に開発された出血リスク予測モデル「ONCO-DOAC BLEEDスコア」は、既存の出血リスクスコアと比較して大出血リスクを良好に層別化できることが示された。本結果は京都府立医科大学循環器内科の長井 智之氏や中西 直彦氏ら(COMMAND VTE Registry-2)が報告し、JACC:CardioOncology誌2026年6月号に掲載された。  本研究グループは、国内31施設において2015年1月~2020年8月の期間に、急性の症候性の肺塞栓症および深部静脈血栓症と診断された患者5,197例を登録した多施設共同の観察研究「COMMAND VTE Registry-2」のデータを使用。

MSSA菌血症、セファゾリンは抗ブドウ球菌ペニシリンに非劣性/NEJM

 メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)菌血症患者において、90日死亡率に関して抗ブドウ球菌ペニシリン(flucloxacillinまたはクロキサシリン)に対するセファゾリンの非劣性が認められ、急性腎障害の発生率はセファゾリンで低かった。カナダ・マギル大学のTodd C. Lee氏らStaphylococcus aureus Network Adaptive Platform(SNAP)Trial Groupが、多施設共同無作為化非盲検非劣性試験「SNAP試験」の結果を報告した。黄色ブドウ球菌菌血症は死亡率が高い。MSSA菌血症の治療において、セファゾリンと抗ブドウ球菌ペニシリンのどちらが望ましいかは明らかになっていなかった。NEJM誌2026年6月18日号掲載の報告。

日本人の心筋梗塞と大動脈解離、5年生存の違いは?

 急性心筋梗塞(AMI)と急性大動脈解離(AAD)は、いずれも死亡リスクの高い循環器疾患であるが、同一地域の集団で両疾患の長期予後を直接比較した研究は限られている。そこで、澤山 裕一氏(滋賀医科大学)らの研究グループは、滋賀脳卒中・循環器病登録研究のデータを用いて、AMIとAADの死亡率を比較した。その結果、AAD患者ではAMI患者より5年死亡率および心血管死亡率が高かった。しかし、この差は主として発症早期の死亡によるものであり、発症後30日生存した患者集団の比較において、心血管死亡リスクには差が認められなかった。本研究結果は、European Heart Journal Open誌2026年5月30日号に掲載された。

腎デナベーションの国内治療成績と期待されること/メドトロニック

昨夏に発刊された『高血圧管理・治療ガイドライン2025』での治療に関するClinical Question*に対し、作成委員の合意率100%のもとで盛り込まれた腎デナベーション。2026年2月には『腎デナベーションシステムの適正使用指針』が各関連学会を通じて公表され、翌3月にはその治療システムが国内初の保険適用を取得、2社より同時発売された**。高血圧症治療における唯一の侵襲的治療であることからも、現時点での実施可能施設や施行可能医師は限定的であるが、治療の個別最適化が求められる今、このシステムがどのように活用されていくべきなのだろう―。

睡眠時無呼吸症候群治療薬、臨床試験で症状改善を確認

 睡眠時無呼吸症候群(OSA)の治療法の一つであるCPAP(持続陽圧呼吸療法)を忍容できない患者では、毎晩1回服用する錠剤がCPAPに代わる治療法となり得ることが、第3相臨床試験で示された。実験的治療薬AD109(aroxybutynin/atomoxetine)は、上気道筋の弛緩を抑制する作用を有する。臨床試験では、この薬を服用した患者で、睡眠1時間当たりの無呼吸と低呼吸の合計数(無呼吸低呼吸指数〔AHI〕)が約44%低下したという。米ピッツバーグ大学医療センターの睡眠医療専門医であるPatrick John Strollo氏らによるこの研究結果は、「American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine」に5月18日掲載された。

夜間家庭血圧の測定に手首式血圧計は有用

 夜間血圧は高血圧管理における確立された予後因子であるが、携帯型血圧計による測定が負担となる。今回、自治医科大学の苅尾 七臣氏らが、上腕式血圧計よりも睡眠障害が少ない手首式血圧計を用いて検討したWISDOM-HMOD研究の結果、手首式血圧計による夜間血圧が左室肥大の独立したリスク因子であることが示唆された。Hypertension誌2026年7月号に掲載。

脂肪肝は心血管イベントリスクの上昇と関連

 脂肪性肝疾患(脂肪肝)は、肝臓だけでなく心臓にも悪影響を及ぼす可能性があるようだ。新たな研究で、脂肪肝を有する人では有していない人に比べて、非石灰化冠動脈プラークの量が多く、全死因死亡や心筋梗塞などを含む主要イベントの発生率が約2倍に上昇していることが明らかになった。非石灰化プラークは、石灰化していないため破裂しやすく、血栓形成を通じて心血管イベントを引き起こすリスクが高いとされている。米マス・ジェネラル・ブリガム心臓血管研究所のJan Brendel氏らによるこの研究の詳細は、「Clinical Gastroenterology and Hepatology」に5月20日掲載された。

高い心肺フィットネス、心房細動リスク上回る健康効果

 若い男性では、心肺フィットネスレベルが高いほど心房細動(AF)リスクが上昇するとされてきたが、そのリスクは従来考えられていたほど大きくない可能性があるようだ。112万人超のスウェーデン人男性を対象とした新たな研究で、心肺フィットネスレベルが高い男性ではAFリスクの上昇が認められたものの、AF以外の心血管疾患(CVD)リスクの低下はAFリスクの上昇を上回ることが示された。研究グループは、「今回の研究は、高い心肺フィットネスレベルやレースへの参加が心血管の健康に大きなリスクをもたらすとする見方について、より慎重な解釈が必要であることを示している」と述べている。ウプサラ大学(スウェーデン)のMarcel Ballin氏らによるこの研究の詳細は、「Circulation」に5月21日掲載された。

iPS細胞の心不全へのカテーテル投与、治験1例目を完了/Heartseed

 Heartseedは2026年6月12日、虚血性心疾患または拡張型心筋症による重症心不全を対象とした、他家iPS細胞由来心筋球のカテーテル投与治療(HS-005)の国内第I/II相治験(EMERALD試験)において、1例目への投与に成功したことを発表した。iPS細胞由来の心筋球をカテーテルで投与する臨床試験としては世界初となる。  2026年3月下旬に信州大学医学部附属病院にて、拡張型心筋症による心不全患者1例目への投与が実施された。患者の術後経過はおおむね順調で、すでに退院している。また、独立安全性評価委員会が4週間のデータを評価し、拡張型心筋症群における本治験の継続を承認している。

心臓MRI遅延造影とNT-proBNP値が肥大型心筋症の予後予測に有用(解説:佐田政隆氏)

現在の肥大型心筋症のガイドラインは必ずしも完全ではなく(著者のコメント)、避けられたはずの突然死や不必要なICD(植込み型除細動器)植込みにつながっていると言われている。本研究では、北米ならびに欧州の44施設から2,750例の肥大型心筋症が前向きに登録され、平均6.9年追跡された。注目すべきことには、全例で、造影剤を用いた心臓MRI(CMR)、遺伝子検査、各種バイオマーカー測定が行われた。主要評価項目は、肥大型心筋症関連死、持続性心室頻拍、左室補助装置植込みもしくは心移植であった。CMRで検出された遅延造影(心筋線維化)の割合、左室重量指数、左室収縮末期容量係数およびNT-proBNP値が予後規定因子であった。