早期乳がんの術後パルボシクリブ、PPI併用の影響は?(PALLAS)/ESMO Open
抗がん剤とプロトンポンプ阻害薬(PPI)の併用は薬物相互作用を引き起こし、抗がん剤の効果に影響を及ぼす可能性がある。今回、ベルギー・Hopital Universitaire de BruxellesのElisa Agostinetto氏らは、HR+/HER2-早期乳がんの術後補助内分泌療法へのパルボシクリブ追加を検討した第III相PALLAS試験の探索的解析として、パルボシクリブ投与患者においてPPI併用が生存転帰に影響するかどうかを検討し、ESMO Open誌2025年1月号に報告した。
PALLAS試験では主要評価項目である無浸潤疾患生存期間(iDFS)は改善しなかったことが報告されている。今回の探索的解析は、パルボシクリブを1回以上投与された患者を対象に、PPI併用とiDFS、無遠隔再発生存期間(DRFS)、全生存期間(OS)との関連を明らかにすることを目的とした。さらにPPI使用と好中球減少症との関連も調査した。