呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:208

日本のがん遺伝子パネル検査、初回評価の結果は?/Int J Clin Oncol

 日本では2019年6月にがん遺伝子パネル検査が保険収載され、専門家で構成されるmolecular tumor board(エキスパートパネル)を備えた施設が検査実施施設として当局より指定されている。その実績に関する評価の結果が報告された。エキスパートパネルの標準化は、臨床現場でのがんゲノム医療の実装に重要な課題である。国立がん研究センター中央病院の角南 久仁子氏らは、中核病院でのエキスパートパネルの実績について初期評価を行い、臨床的意義付けの標準化についてさらに調査が必要であることを示した。International Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2021年1月1日号掲載の報告。

がん悪液質にアナモレリン国内承認、世界初/小野薬品

 小野薬品工業とHelsinn Groupは、2021年1月22日、グレリン様作用薬であるアナモレリン(商品名:エドルミズ)について、「悪性腫瘍(非小細胞肺がん、胃がん、膵がん、大腸がん)におけるがん悪液質」の効能又は効果で国内製造販売承認を取得したと発表。  今回の承認は、国内でがん悪液質患者を対象に実施した以下の2つの臨床試験の結果などに基づいたもの。

COVID-19の回復期血漿療法、高力価vs.低力価/NEJM

 人工呼吸器未装着の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者において、抗SARS-CoV-2 IgG抗体価が高い血漿の投与は低力価の血漿の投与と比較して、死亡リスクが低下することが明らかとなった。米国・メイヨー・クリニックのMichael J. Joyner氏らが、全米レジストリのCOVID-19回復期血漿拡大アクセスプログラムに参加した患者データを後ろ向きに解析し報告した。回復期血漿療法は、COVID-19から回復した患者の血漿に、SARS-CoV-2への治療用抗体が存在し、その血漿をレシピエントに投与可能であるという推定の下で、COVID-19の治療法として広く利用されている。しかし、高力価血漿が低力価血漿よりも死亡リスク低下と関連するかについては不明であった。NEJM誌オンライン版2021年1月13日号掲載の報告。

新型コロナ、トイレでの感染リスクは?

 中国・江蘇省疾病予防管理センターの研究者らが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者専用病院内のトイレとトイレ以外での新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検出状況を調査するため、環境サンプリングを収集し、環境要因を分析した。その結果、SARS-CoV-2陽性を示した4点のサンプルはすべて患者トイレに関連するもので、病棟のドアハンドル、便座カバー、バスルームのドアハンドルから検出された。Science of The Total Environment誌2021年1月20日号掲載の報告。  研究者らはCOVID-19データとして空気流及びCO2濃度の測定を実施。表面サンプルを107点、空気サンプルを46点、隔離室(1部屋3ベッド)内外の呼気凝縮液サンプルと呼気サンプルを2点ずつ収集し、分析した。

irAE対策のステロイド投与は肺がんのOSに影響を与えず/Eur J Cancer

 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)治療中の進行肺がん患者において、ステロイド投与は生存アウトカムに影響するのか。スウェーデン・カロリンスカ大学病院のMarcus Skribek氏らが、同院の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者について分析を行った結果、免疫関連の有害事象(irAE)を理由としたステロイド投与は、ICI治療の有効性を妨げないと考えられることが示された。一方で、がん緩和ケアを目的とした高用量ステロイド投与は、予後不良となる可能性を示唆するものであることが示されたという。European Journal of Cancer誌オンライン版2021年1月5日号掲載の報告。

COVID-19、半年後も6割強に倦怠感・筋力低下/Lancet

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で急性症状を呈した入院患者は、退院後6ヵ月時点で、主に倦怠感・筋力低下、睡眠困難、不安・うつに悩まされていることが明らかにされた。中国・Jin Yin-tan病院(武漢市)のChaolin Huang氏らが、1,733例の入院患者についてフォローアップ試験を行い明らかにした。COVID-19の長期的な健康への影響はほとんど明らかになっていないが、今回の検討では、入院中の症状が重症だった患者について、肺の拡散障害および画像所見の異常がより深刻であることも示され、著者は「これらの集団が、長期的な回復介入を必要とする主なターゲット集団である」と述べている。Lancet誌2021年1月8日号掲載の報告。

がんに存在する異常なmRNAの全長構造を同定/国立がん研究センター

 東京大学大学院新領域創成科学研究科の関 真秀特任助教と鈴木 穣教授らのグループは、国立がん研究センター先端医療開発センター免疫療法開発分野・中面哲也分野長らとの共同研究により、ナノポアシークエンサーで肺がんに存在する異常なmRNAの網羅的な同定をして、異常なmRNAから生じるペプチドが免疫細胞に認識されることを示した。  従来のシークエンサーは、RNAをばらばらに短くしてから配列を読み取っていたため、mRNAの全長配列を読み取ることはできなかった。それに対して、長い配列を読み取れるナノポアシークエンサーは、mRNAの全長配列を読み取ることができる。

COVID-19、重症患者で皮膚粘膜疾患が顕著

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者の皮膚症状に関する報告が寄せられた。これまで皮膚粘膜疾患とCOVID-19の臨床経過との関連についての情報は限定的であったが、米国・Donald and Barbara Zucker School of Medicine at Hofstra/NorthwellのSergey Rekhtman氏らが、COVID-19入院成人患者296例における発疹症状と関連する臨床経過との関連を調べた結果、同患者で明らかな皮膚粘膜疾患のパターンが認められ、皮膚粘膜疾患があるとより重症の臨床経過をたどる可能性が示されたという。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2020年12月24日号掲載の報告。

コロナ病床は簡単には増やせない、医療壊滅を防ぐために/日医

 感染者数の増加が続き、各地で医療体制のひっ迫が叫ばれる中、日本の医療体制の在り方についても様々な意見が報道・発信されている。1月13日の日本医師会定例記者会見において、中川 俊男会長は改めて国民に対し協力を要請するとともに、日本の医療提供体制の現状を説明し、日医として引き続き行っていく働きかけ、施策について説明した。  公立・公的等病院の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)受け入れ割合が約70~80%である一方、民間病院が約20%というデータに対し、より多くの民間病院が新型コロナ患者を受け入れるべきという意見がある。

住宅の断熱改修で居住者の入院率低下/BMJ

 住宅を改修し断熱を高めることで入院が減少し、その効果は呼吸器疾患に関してより顕著であることが明らかにされた。ニュージーランド・オタゴ大学ウェリントン校のCaroline Fyfe氏らが、住宅の断熱改修が感冒に関連する入院率を低下させるかを調査する目的で行った、国の改修補助プログラムの評価に関するデータを用いた準実験的後ろ向きコホート研究の結果を報告した。冬季の超過死亡および罹患は、寒冷な気候の国よりも比較的温暖な気候の国のほうが高いことが多い。この矛盾は、温暖な国では住宅の熱効率が悪く室温が低くなりやすく、湿気やカビが生じやすい環境を作り出していることと関連しているとされる。一方、これまで複数の介入研究で、熱効率を改善することにより、感冒関連疾患の症状が改善することが示されていた。BMJ誌2020年12月29日号掲載の報告。