呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

専門家ワーキンググループが電子タバコを禁煙支援選択肢として推奨

 国際的な非営利団体であるニコチン・タバコ研究学会(SRNT)の専門家ワーキンググループ「Harm Reduction Workgroup」が、成人の禁煙支援に電子タバコを用いることに関する臨床上の推奨事項を発表した。電子タバコを米食品医薬品局(FDA)承認のニコチン代替療法やバレニクリン、ブプロピオンなどの薬物療法とともに、選択肢として提示すべきだとしている。米カンザス大学人口健康学分野のEleanor Leavens氏らがまとめたこの推奨事項は、7月30日付で「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に掲載された。

新規汎RAS阻害薬daraxonrasib、NSCLCへの有用性は?/NEJM

 プラチナ製剤併用化学療法および抗PD-1/PD-L1抗体で病勢進行が認められたRAS変異陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者は、治療選択肢が限られている。また、RAS遺伝子ファミリー(KRAS、HRAS、NRASを含む)の変異は、NSCLCにおいて最も頻度の高いがんドライバー遺伝子で、NSCLC患者の約30%に認められる。しかし、その大部分には承認された標的治療薬が存在しない。米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのKathryn C. Arbour氏らRMC-6236-001 Investigatorsは、第I/II相用量設定試験「RMC-6236-001試験」において、RAS変異を有する固形腫瘍患者に対する経口RAS(ON)マルチ選択的阻害薬daraxonrasib(RMC-6236)の安全性と有効性を評価した。

心血管疾患のないCOPD、メトプロロールは有効か

 心血管疾患を有しない慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において、β遮断薬が予後を改善する可能性が指摘されているが、無作為化比較試験の結果は一貫していない。今回、スウェーデン・Orebro UniversityのJosefin Sundh氏らが心血管疾患のないCOPD患者に対するメトプロロール追加投与の有効性を検討した結果、メトプロロールがCOPD増悪・心血管イベント・死亡の複合アウトカムまでの期間を有意に改善しなかったことを報告した。NEJM Evidence誌オンライン版2026年9月6日号に掲載。

インフルエンザで入院の小児、オセルタミビルはICU入室減と関連

 インフルエンザで入院した小児では、オセルタミビル(商品名:タミフル)の投与が集中治療室(ICU)入室リスクの低下と関連することが、新たな研究で明らかになった。米コロラド大学医学部およびコロラド小児病院のSuchitra Rao氏らによるこの研究結果は、8月10日付で「JAMA Pediatrics」に掲載された。  Rao氏は、「過去20年間で最も厳しいインフルエンザシーズンの1つを経験した後だけに、今回の結果は、インフルエンザで入院した小児を治療することの重要性を改めて強調している。われわれの研究結果から、オセルタミビルによる治療は、発症から2日を過ぎて開始してもクリティカルケアが必要となるリスクを低下させる可能性があることが分かった」と述べている。

肺がんにおけるADCの肺関連有害事象の発現率~メタ解析/JTO

 抗体薬物複合体(ADC)は、小細胞肺がん(SCLC)および非小細胞肺がん(NSCLC)に対する使用が増えている。一方で、臨床的に重要な肺関連有害事象(肺AE)が報告されているものの、肺がん領域における発現頻度や毒性プロファイルは十分にわかっていない。今回、米国・Icahn School of Medicine at Mount SinaiのRodrigo Paredes de la Fuente氏らが、SCLCまたはNSCLC患者に対するADC治療に伴う肺AEの発現頻度と重症度を系統的レビューおよびメタ解析で検討したところ、全Gradeの肺AEが約3割、肺臓炎/間質性肺疾患(ILD)は8%に認められた。Journal of Thoracic Oncology誌オンライン版2026年8月31日号に掲載。

高リスク閉塞性睡眠時無呼吸、スマートウォッチが高精度に検出

 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は心血管疾患や神経認知機能障害などの長期的影響と関連する一方、終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査へのアクセスや費用の問題から診断・治療がなされないことが少なくない。今回、米国・スタンフォード大学のArash Alavi氏らは、一般消費者向けスマートウォッチであるSamsung Galaxy Watchによる中等症~重症OSAおよび高リスクOSAの検出性能を前向きに検討した。その結果、Galaxy Watchは中等症~重症OSAを高い精度で検出し、PSG由来の低酸素負荷(HB)で定義した高リスクOSAの識別でも良好な性能を示した。Journal of Clinical Sleep Medicine誌2026年8月27日号に掲載。

IPFの慢性咳嗽にガバペンチンは有効か

 特発性肺線維症(IPF)では咳嗽が高頻度にみられ、QOLを大きく損なう一方、有効な治療選択肢は限られている。ガバペンチンは難治性慢性咳嗽に対する咳嗽軽減効果が報告されているが、IPF関連咳嗽における有効性と安全性は明らかではない。今回、中国・Tongji UniversityのYaxing Zhou氏らが、IPF患者の咳嗽に対するガバペンチンの有用性を検討したところ、ガバペンチンはプラセボと比較して治療終了時の咳嗽軽減率を有意に改善し、安全性プロファイルは許容可能であった。Chest誌オンライン版2026年8月29日号に掲載。

制吐目的のオランザピン、糖尿病患者にも厳格管理下で投与可能へ/日本癌治療学会

 2026年8月25日、日本癌治療学会制吐薬適正使用ガイドライン改訂ワーキンググループ(以下、WG)は、「制吐目的としてのオランザピン投与時の血糖管理」について、ガイドライン速報版として公開した。同日に厚生労働省から添付文書の改訂指示が発出され、経口薬のオランザピンについては、警告が新設されると同時に禁忌の項が改訂された。  同ワーキンググループの安部 正和氏(浜松医科大学医学部産婦人科)は、本公表に至る経緯や臨床現場への期待について、以下のように本稿へコメントを寄せている。

AIによる酸素流量調整で入院患者のSpO2管理を改善

 入院患者の血中酸素飽和度(SpO2)は、AIを用いて酸素流量を自動調整することで、医療スタッフが手動で調節する場合よりも適切に維持できることが、新たなランダム化比較試験で示された。AIによる自動酸素流量調整を受けた患者では、SpO2が目標範囲内に維持されていた時間の割合が85%だったのに対し、通常ケアを受けた患者では63%だったという。米コロラド大学アンシュッツ医学校のAdit Ginde氏らによるこの研究は、8月3日付で「JAMA Internal Medicine」に掲載された。

2~5歳児にインフルワクチンが有効、米国では秋生まれに感染が少ない

 2~5歳児において、秋生まれの小児はインフルエンザワクチンの接種を受ける可能性が高く、インフルエンザと診断される可能性が低いという研究結果が、「JAMA Pediatrics」に6月1日掲載された。  米マサチューセッツ総合病院のChristopher M. Worsham氏らは、2016~2023年の各インフルエンザシーズンについて、秋生まれと夏生まれの2~5歳児におけるインフルエンザワクチン接種の有効性を検討した。  その結果、対象となった各インフルエンザシーズンにおいて、秋生まれの小児はインフルエンザワクチンの接種を受ける可能性が高く、インフルエンザと診断される可能性が低いことが分かった。