呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

完全切除NSCLCへのニボルマブ、DFSを改善せず(EA5142/ALCHEMIST)/JAMA

 切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)の治療では、抗PD-1抗体ニボルマブによる術前および周術期(術前・術後)の補助療法は無イベント生存期間(EFS)を改善することが知られているが、初回手術後の補助療法におけるニボルマブの役割は明らかにされていない。米国・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのJamie E. Chaft氏らは「ECOG-ACRIN EA5142試験」において、切除術を受けたNSCLC患者に補助化学療法または放射線療法(あるいは両方)を行った後にニボルマブを投与したところ、無病生存期間(DFS)は改善しなかったと報告した。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年6月1日号に掲載された。

ivonescimab、進行扁平上皮NSCLCの1次治療でOSも延長(HARMONi-6)/Lancet

 未治療の進行扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、ivonescimab+化学療法はチスレリズマブ+化学療法と比較して全生存期間(OS)を有意に延長したことが、中国・上  海海交通大学のShun Lu氏らが同国の50施設で実施した第III相無作為化二重盲検比較試験「HARMONi-6試験」の事前規定の中間解析の結果で示された。HARMONi-6試験に関してはこれまでに、ivonescimab+化学療法がチスレリズマブ+化学療法と比較し、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したことが報告されていた(ジャーナル四天王「進行扁平上皮NSCLCの1次治療、ivonescimab併用がICI併用と比較しPFS改善(HARMONi-6)/Lancet」https://www.carenet.com/news/journal/carenet/61763)。Lancet誌オンライン版2026年5月31日号掲載の報告。

ロルラチニブのALK陽性肺がん1次治療、7年後もPFS中央値に到達せず(CROWN)/ASCO2026

 ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(NSCLC)における1次治療で、ロルラチニブは7年後も無増悪生存期間(PFS)中央値に到達せず、7年PFS割合は50%を超えた。  進行ALK陽性NSCLCの1次治療としてロルラチニブとクリゾチニブを比較した第III相CROWN試験の7年フォローアップの結果をTony S. K. Mok氏(中国・香港中文大学)が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。本研究結果はAnnals of Oncology誌に同時掲載されている。

KRAS G12C陽性NSCLCの1次治療、divarasib+ペムブロリズマブが有望(Krascendo-170)/ASCO2026

 KRAS G12C変異陽性の進行・転移非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療では、免疫チェックポイント阻害薬単剤または化学療法との併用が標準治療として用いられている。しかし、全生存期間中央値は約1.5年であり、アンメットニーズが存在する。KRAS G12C阻害薬としてはソトラシブが臨床応用されているが、2次治療以降での使用が適応となっている。  そこで、1次治療において経口KRAS G12C阻害薬divarasibとペムブロリズマブの併用療法の安全性・有効性を検討する国際共同第Ib/II相試験「Krascendo-170試験」が実施されている。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、本試験の解析結果が報告され、PD-L1≧1%コホート、PD-L1<1%コホートのいずれにおいても良好な奏効が得られ、管理可能な安全性プロファイルが示された。Ferdinandos Skoulidis氏(米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンター)が、本解析結果を報告した。

EGFR L858R陽性NSCLC、エルロチニブ+ラムシルマブvs.オシメルチニブ(REVOL858R/WJOG14420L)/ASCO2026

 EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)のうち、L858R変異陽性例はexon19欠失例と比較してEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)への感受性が低く、予後不良である可能性が指摘されている。一方で、エルロチニブ+ラムシルマブの有用性を検討した国際共同第III相試験「RELAY試験」では、L858R変異陽性例における全生存期間(OS)中央値が52ヵ月であったことが報告され、EGFR-TKIへのラムシルマブの上乗せによりexon19欠失例と同等の予後が、L858R変異陽性例において得られる可能性が考えられた。  そこで、L858R変異陽性例を対象に、エルロチニブ+ラムシルマブ併用療法で治療を開始し、治療中にT790M変異が検出された場合にオシメルチニブへ移行する逐次治療戦略の有用性について、オシメルチニブとの比較により検討する国内第III相試験「REVOL858R試験」が実施された。その結果、エルロチニブ+ラムシルマブ後にオシメルチニブを投与する治療戦略は、初回オシメルチニブ単剤療法と比較して、治療戦略成功期間(TFS:Time to Failure of Strategy)を改善しなかった。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、試験事務局を務めた原武 直紀氏(九州がんセンター 呼吸器腫瘍科)が結果を報告した。

インフルワクチンによるアルツハイマー病リスク低下、高用量ワクチンでより有効

 高用量のインフルエンザワクチンは、高齢者におけるアルツハイマー病のリスクを低下させる可能性があるとする研究結果が報告された。高用量ワクチンを接種した高齢者は、標準用量ワクチン接種者と比べ、アルツハイマー病リスクが有意に低かったという。米国でのアルツハイマー病の患者数は2025年時点で700万人以上に上り、2050年までにこの2倍以上に増加すると予測されている。米テキサス大学ヒューストン健康科学センターの神経学教授であるPaul Schulz氏らによるこの研究結果は、「Neurology」に4月1日掲載された。

未就学児の急性喘鳴へのアジスロマイシン、症状改善せず/NEJM

 救急外来を受診した中等度~重度の急性喘鳴を呈する未就学児において、アジスロマイシンはプラセボと比較して喘鳴関連症状を改善しなかった。米国・アリゾナ大学のKurt R. Denninghoff氏らPECARN AZ-SWED Trial Study Groupが、米国のPediatric Emergency Care Applied Research Network(PECARN)に加盟している小児救急外来8施設で実施した無作為化プラセボ対照試験「Azithromycin Therapy in Preschoolers with a Severe Wheezing Episode Diagnosed at the Emergency Department trial:AZ-SWED試験」の結果を報告した。喘鳴を伴う疾患は未就学児の入院の主な原因であり、また、抗菌薬による治療がしばしば行われている。

小細胞肺がん脳転移例の2次治療、タルラタマブがCNS進行リスクを低下(DeLLphi-304)/ASCO2026

 小細胞肺がん(SCLC)では脳転移を来す患者が多く、脳転移を有する患者の予後は不良である。しかし、脳転移を有するSCLCの2次治療において、タルラタマブが良好な治療成績を示す可能性がある。プラチナ製剤を含む化学療法後に進行したSCLC患者を対象とした国際共同第III相試験「DeLLphi-304試験」1)において、ベースライン時に脳転移を有する患者のpost-hoc解析が実施された。その結果、タルラタマブは化学療法と比較して、中枢神経系無増悪生存期間(CNS PFS)を延長し、全生存期間(OS)も改善した。本研究結果は、米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、Giannis S. Mountzios氏(ギリシャ・Henry Dunant Hospital Center)によって報告された。

小型NSCLC、複雑区域切除の治療成績は?(JCOG0802/WJOG4607L) /ASCO2026

 臨床病期IA期で最大腫瘍径2cm以下の肺野末梢小型非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、区域切除と肺葉切除を比較した無作為化非劣性検証試験「JCOG0802/WJOG4607L試験」のpost-hoc解析の結果、複雑区域切除は単純区域切除と同様に、肺葉切除と比較して全生存期間(OS)改善傾向を示し、呼吸機能の低下も小さかった。一方、局所領域再発リスクは肺葉切除より高かった。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、上垣内 篤氏(広島大学病院 呼吸器外科)が結果を報告した。

麻しんの現状を解説/感染症クォータリーレポート

 ケアネットライブにて4半期に1回実施している感染症クォータリーレポート。6月3日に配信された2026年第2クォーターの報告を期間限定で無料公開する。  感染症クォータリーレポートでは感染症専門医である国立国際医療センター・国際感染症センターの石金 正裕氏が、世界の病原微生物の流行状況を4半期ごとにレポートしている。  第2クォーターでは麻しんを取り上げる。