進行腎がん1次治療、ニボルマブ+カボザンチニブで高い有効性(CheckMate-9ER)/NEJM

未治療の進行腎細胞がん患者の治療において、ニボルマブとカボザンチニブの併用はスニチニブと比較して、無増悪生存(PFS)期間、全生存(OS)期間、客観的奏効率がいずれも有意に優れ、健康関連QOLも良好であることが、米国・ハーバード大学医学大学院のToni K. Choueiri氏らが実施した「CheckMate 9ER試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2021年3月4日号で報告された。腎細胞がんはVHL遺伝子の欠損を特徴とする腫瘍で、免疫療法薬や血管新生阻害薬、シグナル伝達遮断薬を組み合わせたレジメンの臨床的有益性が確認されており、個々の構成要素を洗練することで、さらに転帰が改善する可能性があると考えられている。カボザンチニブ(低分子チロシンキナーゼ阻害薬)とニボルマブ(プログラム細胞死1[PD-1]の免疫チェックポイント阻害薬)は、いずれも第III相試験において単剤で腎細胞がんのOS期間を改善したと報告されており、カボザンチニブは免疫チェックポイント阻害薬の免疫応答を増強する可能性が示唆されている。