ファイザーの新型コロナワクチン、イスラエルで高い有効性を実証/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2021/03/04

 

 PfizerとBioNTechによる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のmRNAワクチン「BNT162b2」の推定有効率は、2回接種後で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染に対しては92%、症候性COVID-19に対しては94%、重症COVID-19には92%と、いずれも高いことが報告された。イスラエル・Clalit Health ServicesのNoa Dagan氏らが、イスラエル最大のヘルスケア組織(HCO)からのデータを用いて、約60万人のワクチン接種者と非接種の適合対照者について行った試験で明らかにした。COVID-19に対する集団予防接種キャンペーンが世界各地で開始されている中、ワクチンの有効性は非コントロール下で多様な集団におけるさまざまなアウトカムの評価が必要となっている。著者は、「今回の試験結果は、全国的なワクチン集団接種について評価したもので、mRNAワクチンBNT162b2がさまざまなCOVID-19関連アウトカムに対して有効であることを示し、無作為化試験の結果と一致する所見が得られた」とまとめている。NEJM誌オンライン版2021年2月24日号掲載の報告。

SARS-CoV-2感染、COVID-19による入院や重症などへの有効性を検証

 研究グループは、イスラエル最大のHCO「Clalit Health Services(CHS)」の加入者データを基に、2020年12月20日~2021年2月1日に、BNT162b2の接種者と、人口統計学的・臨床的特徴に基づき適合した非接種対照者を対象とした試験を行った。

 アウトカムは、記録されたSARS-CoV-2への感染、症候性COVID-19、COVID-19による入院、重症疾患、死亡だった。各アウトカムについて、Kaplan-Meier推定法を用いて、ワクチンの有効性(1-リスク比)を推算し評価した。

推定有効率は年齢群を問わず同等

 ワクチン接種群と適合対照群には、それぞれ59万6,618人が包含された。

 ワクチン初回接種後14~20日後のワクチン推定有効率は、記録されたSARS-CoV-2への感染が46%(95%信頼区間[CI]:40~51)、症候性COVID-19は57%(50~63)、COVID-19による入院は74%(56~86)、重症疾患は62%(39~80)だった。

 ワクチン2回目接種後7日以降の同値は、それぞれ92%(95%CI:88~95)、94%(87~98)、87%(55~100)、92%(75~100)だった。

 また、ワクチン初回接種後14~20日後の、COVID-19による死亡に関するワクチン推定有効率は72%(95%CI:19~100)だった。

 記録されたSARS-CoV-2への感染と症候性COVID-19について評価した、特定サブ集団における推定有効率は、年齢群を問わず同等だった。ただし、複数の併存疾患者においてはわずかだが有効性が低下する可能性が示された。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)

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コメンテーター : 山口 佳寿博( やまぐち かずひろ ) 氏

東京医科大学 呼吸器内科 客員教授

健康医学会附属 東都クリニック