大腸菌集団感染発生時の血漿交換療法は有用:デンマークO-104発生時の観察研究結果

成人の下痢関連溶血性尿毒症症候群(HUS)に対して、早期段階での血漿交換療法が、経過の改善に有用である可能性が示された。デンマーク・オーデンセ大学病院のEdin Coli氏らが報告したもので、Lancet誌2011年9月17日号(オンライン版2011年8月25日号)にて発表された。成人の下痢関連HUSは、急性の溶血性貧血、血小板減少症、腎不全によって特徴づけられ、稀な疾患であるが死亡率は高い。血漿交換療法は死亡率を低下する可能性は示唆されていたが、その有用性については議論の的となっていた。今回示された知見は、南デンマークで2011年5月に発生したO-104集団感染患者への同手技に関する所見をまとめた観察研究の結果である。