患者報告アウトカムはがん患者の独立した予後予測因子~メタ解析
がん患者4万4,030例を対象とした69件のランダム化比較試験を統合したシステマティックレビューとメタ解析により、ベースライン時の全般的健康状態・QOLスコア、身体機能、役割機能(role functioning)が良好な患者ほど予後が良好であった一方、悪心・嘔吐、疼痛、疲労などの症状が強い患者ほど予後が不良であったことが、カナダ・トロント大学のRyan S. Huang氏らによって明らかになった。JAMA Oncology誌オンライン版2025年9月11日号掲載の報告。
これまで、症状や生活の質などの患者報告アウトカム(Patient-Reported Outcome:PRO)と全生存(OS)との関連は報告されているが、特定のPROドメインが予後予測因子となり得るかどうかは不明であった。そこで研究グループは、がん患者におけるベースライン時のPROとOSとの関連性を評価し、さまざまなPROドメインの予後予測的意義を定量化するために、システマティックレビューとメタ解析を実施した。