早期乳がんの術後放射線療法について、3週間照射(総線量40Gyを15回に分割して照射:寡分割照射)は5週間照射(総線量50Gyを25回に分割して照射:通常分割照射)に対して、腕のリンパ浮腫リスクに関して非劣性であり、その他の晩期正常組織への影響に関する安全性は同等であることが、フランス・Institut Gustave RoussyのSofia Rivera氏らHypoG-01 trialistsによる「UNICANCER HypoG-01 試験」の、5年追跡時点の結果で示された。3週間で行う寡分割照射は全乳房放射線療法の標準となっているが、多くの国では、リンパ節照射を必要とする場合はリンパ浮腫などの合併症リスクや有効性への懸念から依然として5週間で行う通常分割照射が標準となっている。UNICANCER HypoG-01試験では、3週間照射と5週間照射を比較し、リンパ浮腫の発症率および有効性を評価した。Lancet誌2026年3月7日号掲載の報告。
同側腕リンパ浮腫の発症を評価
UNICANCER HypoG-01 試験は、フランスの29医療施設で行われた第III相の多施設共同非盲検無作為化非劣性試験。18歳以上の女性、浸潤乳がん(T1~3、N0~3、M0)で原発腫瘍の完全切除(顕微鏡的)後にリンパ節照射を要する患者を対象とした。
被験者は、局所リンパ節および胸壁または乳房への放射線療法を3週間で行う群(試験群:3週間照射群)または5週間で行う群(対照群:5週間照射群)のいずれかに、1対1の割合で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は同側腕リンパ浮腫の発症で、ベースラインおよび対側腕と比較し、同側肘頭から近位15cm、遠位10cm、またはその両方における腕囲が10%以上増加した状態と定義した。ハザード比(HR)を算出して評価した(非劣性マージンは1.545)。
リンパ浮腫の3年累積発症率は3週間照射群23.4%、5週間照射群22.2%
2016年9月26日~2020年3月27日に1,265例が登録され、1,221例がper-protocol解析(3週間照射群614例、5週間照射群607例)に包含された(追跡期間中央値4.8年[四分位範囲[IQR]:4.01~5.02])。被験者の年齢中央値は58歳(IQR:49~68)。
腕リンパ浮腫は、275例(25%)で発症が報告された(3週間照射群143例、5週間照射群132例)。3週間照射群は5週間照射群に対して、腕リンパ浮腫のリスクに関して非劣性であることが示された(HR:1.02、95%信頼区間[CI]:0.79~1.31、非劣性のp<0.001)。3年累積発症率はそれぞれ23.4%(95%CI:19.7~27.6)、22.2%(19.5~26.3)であった。また、5年累積発症率は33.3%(95%CI:28.7~38.4)、32.8%(27.9~38.1)と推定された。
安全性プロファイルは両群で類似していた。Grade3以上の有害事象の発現頻度は3週間照射群8%、5週間照射群13%であった。なお、フランス当局の規制により、人種・民族に関するデータは集計されていない。
著者は、「われわれの知見は、臨床標準を3週間照射群へ移行することを支持するものである」と述べている。
(ケアネット)