高リスク頭頸部がん、術後化学放射線療法へのニボルマブ追加でDFS改善/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2026/01/09

 

 切除後の再発高リスク局所進行頭頸部扁平上皮がん(LA-SCCHN)に対し、術後シスプラチン+放射線療法にニボルマブを追加することにより、中等度の毒性が増加するものの無病生存期間(DFS)が有意に改善された。スイス・ローザンヌ大学のJean Bourhis氏らが、欧州6ヵ国82施設で実施された、フランスの頭頸部がん放射線治療グループ(GORTEC)主導の無作為化非盲検第III相試験「GORTEC 2018-01 NIVOPOST-OP試験」の結果を報告した。シスプラチン+放射線療法は、高リスクLA-SCCHNに対する術後補助療法の標準治療であるが、ニボルマブ追加の有効性と安全性は不明であった。著者は、「ニボルマブ+シスプラチン+放射線療法は、新たな標準治療として提案可能である」とまとめている。Lancet誌オンライン版2025年12月22日号掲載報告。

病理学的再発高リスク因子を有するLA-SCCHN患者が対象

 NIVOPOST-OP試験の対象は、年齢が19~74歳、ECOG PSが0~1、肉眼的完全切除が施行された口腔、中咽頭、喉頭または下咽頭の扁平上皮がんで、病理学的再発高リスク因子(リンパ節被膜外浸潤、顕微鏡的切除断端陽性[R1または切除マージン1mm以下]、節外浸潤のない4個以上の頸部リンパ節転移、複数の神経周囲浸潤)を1つ以上有している患者であった。

 研究グループは、欧州6ヵ国(フランス、スペイン、ポーランド、ベルギー、ギリシャ、スイス)の82施設で登録された適格患者を、シスプラチン+放射線療法群(66Gyを33分割、シスプラチン100mg/m2を3週ごとに3サイクル、標準治療群)、またはニボルマブ+シスプラチン+放射線療法群(ニボルマブ240mg単回静脈内投与→シスプラチン+放射線療法+ニボルマブ360mgを3週ごと3サイクル→ニボルマブ480mgを4週ごと6サイクル、ニボルマブ追加群)に、1対1の割合で無作為に割り付けた。

 主要評価項目は、ITT集団における治験担当医師評価によるDFSであった。ハザード比(HR、期待値)を0.65、第1種の過誤を両側0.05、検出力を90%として例数設計を行った(680例で230イベント)。

ニボルマブ追加群でDFSイベントが有意に減少

 2018年10月15日~2024年7月3日に680例が無作為化されたが、必要イベント数に達した時点(データカットオフ日2024年4月30日で252例のイベントが発生)でDFSの最終解析を行った。すなわち、解析対象(ITT集団)はデータカットオフ日までに無作為化された666例(標準治療群334例、ニボルマブ追加群332例)で、追跡期間中央値は30.3ヵ月であった。

 DFSのイベントは、標準治療群で140例、ニボルマブ追加群で112例に認められた。再発または死亡のHRは0.76(95%信頼区間:0.60~0.98、層別log-rank検定のp=0.034)であり、ニボルマブ追加群はPD-L1の発現状況にかかわらず、標準治療群と比較しDFSが有意に改善した。

 安全性は、1回以上治療を受けた標準治療群の306例、ニボルマブ追加群の312例を解析対象とした。Grade4の治療関連有害事象の発現率は、それぞれ5%(16/306例)および10%(30/312例)であり、ニボルマブ追加群で増加した。治療に関連した死亡は各群2例に発現した。

(医学ライター 吉尾 幸恵)