再発または難治性の濾胞性リンパ腫患者において、レナリドミド+リツキシマブの2剤併用療法(R2)と比較して、エプコリタマブ+R2の3剤併用療法は、奏効率(ORR)および無増悪生存期間(PFS)に関して優越性が認められた。エプコリタマブ+R2はR2と比較してGrade3以上の有害事象の発現割合が高かったが、有害事象は管理可能で、個々の既知の安全性プロファイルと一致しており、新たな安全性に関する懸念は認められなかった。米国・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのLorenzo Falchi氏らが、30ヵ国189施設で実施した国際共同無作為化非盲検第III相試験「EPCORE FL-1試験」の結果を報告した。著者は、「今回の結果は、エプコリタマブ+R2を濾胞性リンパ腫の2次治療以降における新たな標準治療と位置付けるものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2025年12月7日号掲載報告。
R2へのエプコリタマブ上乗せの有効性と安全性を検証
研究グループは、18歳以上、ECOG PSスコア0~2で、抗CD20抗体と化学療法を併用した1レジメン以上の治療歴のあるステージII~IV(以前の分類ではGrade1~3A)の再発または難治性の濾胞性リンパ腫患者を、エプコリタマブ+R
2群またはR
2のみ群に1対1の割合で無作為に割り付けた。
28日間を1サイクルとして、エプコリタマブはサイクル1~3では週1回、サイクル4~12では4週間ごとに、2~3ステップ漸増により最長12サイクル皮下投与した。レナリドミドは20mg 1日1回を最長12サイクル経口投与し、リツキシマブはサイクル1では週1回、サイクル2~5では4週ごとに375mg/m
2を最長5サイクル静脈内投与した。
主要評価項目は、独立判定委員会によるLugano基準に基づくORRおよびPFSであった。
統計解析はORR→PFSの順に階層的検定を行い、有意水準はORRが片側0.005、PFSは片側0.0023とした。
2025年5月24日のデータカットオフ日までに2回の中間解析が実施され、本報告はPFSイベントの78%が発生した後に実施された第2回中間解析に基づくものであった。
エプコリタマブ+R2群でORRは95%、PFSは中央値未到達
2022年9月20日~2025年1月10日に、スクリーニングを受けた668例のうち488例が無作為化された(エプコリタマブ+R
2群243例、R
2群245例)。
本試験は主要評価項目を達成し、エプコリタマブ+R
2群のR
2群に対する優越性が検証された。
追跡期間中央値14.8ヵ月(四分位範囲:11.4~19.0)において、ORRはエプコリタマブ+R
2群95%(95%信頼区間[CI]:92~97)、R
2群79%(74~84)(群間差:16%、95%CI:10~22、p<0.0001)であった。
また、PFS中央値は、エプコリタマブ+R
2群では未到達、R
2群では11.7ヵ月(95%CI:11.1~15.1)であり、エプコリタマブ+R
2群で有意に延長した(ハザード比:0.21、95%CI:0.14~0.31、p<0.0001)。16ヵ月PFS率は、エプコリタマブ+R
2群で良好であった(85.5%vs.40.2%)。
Grade3以上の有害事象の発現率は、エプコリタマブ+R
2群90%(219/243例)、R
2群68%(161/238例)であった。エプコリタマブ+R
2群におけるサイトカイン放出症候群は軽度(Grade1:28例[21%]、Grade2:7例[5%])かつ管理可能であり、全例で回復した。
(医学ライター 吉尾 幸恵)