異種ワクチン接種、AZ/ファイザーとファイザー/AZの有効性と安全性/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2021/08/23

 

 アデノウイルスベクターワクチン(ChAdOx1 nCoV-19、AstraZeneca製、ChAd)とmRNAワクチン(BNT162b2、Pfizer-BioNTech製、BNT)の異なるワクチンを用いた接種法について、BNT/ChAd接種法はBNT/BNT接種法に対する非劣性基準を満たさなかったが、BNT/ChAdおよびChAd/BNTの2つの異種接種法はいずれもChAd/ChAd接種法と比べて、SARS-CoV-2抗スパイクIgG値が高く、COVID-19疾患および入院に対して有効であることが示された。英国・オックスフォード大学のXinxue Liu氏らが同種vs.異種COVID-19ワクチンプライムブースト接種法の安全性と免疫原性を検討した参加者盲検無作為化非劣性試験「Com-COV試験」の結果を報告した。結果を踏まえて著者は、「ChAd/ChAdと比べてBNT/ChAdの免疫原性は高いことに加えて、今回の試験データは、ChAdおよびBNTを用いた異種プライムブーストワクチン接種を柔軟に行うことを支持するものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2021年8月6日号掲載の報告。

4週または12週間隔のChAd/ChAd、ChAd/BNT、BNT/BNT、BNT/ChAd接種法を比較

 Com-COV試験の適格被験者は、併存疾患なし/治療中、SARS-CoV-2感染歴がない(検査で確認)50歳以上で、英国8地点で集められた。適格被験者の大半が一般コホート(28日[4週間]間隔または84日[12週間]間隔)に登録され、4週または12週間隔でChAd/ChAd、ChAd/BNT、BNT/BNT、BNT/ChAdのいずれかを受ける8群に無作為に割り付けられた(1対1対1対1対1対1対1対1)。

 適格被験者の最小サブセット(100例)を免疫評価コホートに登録し、追加で血液検査を行い免疫反応を評価。これらの被験者は、無作為に4つのスケジュール群(4週間隔のみ)に割り付けられた(1対1対1対1)。

 被験者は接種されたワクチンについてはマスクされたが、接種スケジュールはマスクされなかった。

 主要評価項目は、2回目接種後28日時点のSARS-CoV-2抗スパイクIgG値(ELISAで測定)の幾何平均比(GMR)で、ChAd/BNT vs. ChAd/ChAd、BNT/ChAd vs. BNT/BNTを比較した。異種接種法の同種接種法に対する非劣性マージンは、GMRの97.5%信頼区間(CI)下限値が0.63超の場合とした。

 主要解析は、ベースラインで血清陰性だった被験者を包含したper-protocol集団で行われた。安全性解析は、試験ワクチンを1回接種した全被験者を対象とした。

ChAd/BNT接種はChAd/ChAd接種に対して非劣性

 2021年2月11日~2月26日間に、830例の参加者が登録・無作為化された。そのうち本論では、4週間隔で接種を受けた463例の結果が報告された。

 被験者の平均年齢は57.8歳(SD 4.7)、212例(46%)が女性、117例(25%)が少数民族であった。

 2回目接種後28日時点のSARS-CoV-2抗スパイクIgGのGMRについて、ChAd/BNT接種群(1万2,906ELU/mL)は、ChAd/ChAd接種群(1,392ELU/mL)に対して非劣性であった(GMR:9.2、片側97.5%CI:7.5~∞)。

 BNT接種を受けた被験者において、同種接種法(BNT/BNT、1万4,080ELU/mL)に対する異種接種法(BNT/ChAd、7,133ELU/mL)の非劣性は示されなかった(GMR:0.51、片側97.5%CI:0.43~∞)。

 すべての接種群で4つの重篤な有害事象が発生したが、いずれも免疫に関連しているとは見なされなかった。

(ケアネット)

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コメンテーター : 山口 佳寿博( やまぐち かずひろ ) 氏

東京医科大学 呼吸器内科 客員教授

健康医学会附属 東都クリニック