認知症関連精神症状、pimavanserinで再発リスク低下/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2021/08/03

 

 治療中止試験において、経口5-HT2A受容体逆作動薬/拮抗薬pimavanserinへの効果が認められた認知症に関連する精神症状を呈する患者について、治療中止群と比べて継続群の再発リスクが低下したことが示された。米国・アリゾナ大学のPierre N. Tariot氏らによる「HARMONY試験」の結果で、著者は「認知症関連精神症状におけるpimavanserinの有効性を確認するため、長期・大規模の試験を行うことが必要である」とまとめている。神経変性疾患に起因する認知症患者は、認知症関連精神症状を有する可能性がある。認知症のさまざまな要因に関連する精神症状への、pimavanserinの有効性は明らかになっていなかった。NEJM誌2021年7月22日号掲載の報告。

治療中止試験でpimavanserinの効果を検討

 研究グループは、アルツハイマー病、パーキンソン病認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、血管性認知症に関連した精神症状を有する患者を対象に、第III相二重盲検無作為化プラセボ対照治療中止試験を行った。

 全患者に非盲検でpimavanserinを12週間投与し、8週および12週時点で、Scale for the Assessment of Positive Symptoms-Hallucinations and Delusions(SAPS-H+D)スコア(高スコアほど精神症状が重症であることを示す)がベースラインから30%以上低下し、臨床全般印象改善度評価尺度(CGI-I)スコアが1(著明改善)または2(中等度改善)の患者を、pimavanserin継続群またはプラセボ群に無作為に1対1の割合で割り付け、26週まで投与した。

 主要エンドポイントは、time-to-event解析で評価した精神症状の再発で、SAPS-H+Dスコアが30%以上上昇しCGI-Iスコアが6(中等度悪化)または7(著明悪化)、認知症関連精神症状による入院、有効性の欠如によりレジメン中止または試験中断、あるいは認知症関連精神症状に対する抗精神病薬使用で定義した。

継続投与群で再発リスク65%低下

 非盲検期に392例が登録され、うち41例が管理上の理由(有効性について試験を中止)で治療を中断、残る351例のうち217例(61.8%)が持続的効果を有し、105例をpimavanserin継続群に、112例をプラセボ群に割り付けた。

 再発例は、pimavanserin継続群12/95例(13%)、プラセボ群28/99例(28%)であった(ハザード比:0.35、95%信頼区間[CI]:0.17~0.73、p=0.005)。

 二重盲検期間中の有害事象発生は、pimavanserin継続群43/105例(41.0%)、プラセボ群41/112例(36.6%)であった。pimavanserin継続群では、頭痛、便秘、尿路感染症、無症候性QT延長が認められた。

(ケアネット)

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コメンテーター : 岡村 毅( おかむら つよし ) 氏

東京都健康長寿医療センター

東京大学

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大正大学

J-CLEAR評議員