局所進行胃がん、腹腔鏡下vs.開腹術/JAMA

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局所進行胃がん、腹腔鏡下vs.開腹術/JAMAのイメージ

 StageT2~T4aでbulkyリンパ節転移や遠隔転移のない胃がんへの腹腔鏡下幽門側胃切除術は、開腹幽門側胃切除術に対して、3年無病生存に関する非劣性を示したことが報告された。中国・南方医科大学のJiang Yu氏らが、1,056例の患者を対象に行った、非盲検無作為化非劣性試験の結果で、JAMA誌2019年5月28日号で発表した。腹腔鏡下幽門側胃切除術は、初期Stage胃がんについては従来の開腹幽門側胃切除術よりも有効なアプローチとされている。しかしながら、局所進行胃がんへの有効性については明らかになっていなかった。

3年無病生存や全生存を比較
 研究グループは、2012年9月~2014年12月にかけて、中国14ヵ所の医療機関を通じて、StageT2、T3、T4aで、bulkyリンパ節転移や遠隔転移のない胃がん患者1,056例を対象に試験を開始し、2017年12月31日まで追跡した。

 被験者を、部位や年齢、がんステージ、組織学的分類で層別化し、無作為に2群に分け(1対1)、一方には腹腔鏡下幽門側胃切除術を、もう一方には開腹幽門側胃切除術を実施した(各群528例)。両群ともに、D2リンパ節郭清術も行った。

 主要評価項目は、3年無病生存で、非劣性マージンは-10%とした。副次評価項目は、3年全生存、再発パターンとし、優越性を検証した。

腹腔鏡下群、開腹群に対する3年無病生存について非劣性
 試験対象者1,056例のうち、1,039例(98.4%、平均年齢56.2歳、女性313例[30.1%])が手術を受けた(腹腔鏡下群519例、開腹群520例)。試験を完遂したのは999例(94.6%)だった。

 3年無病生存率は、腹腔鏡下群76.5%、開腹群77.8%で、絶対差は-1.3%、片側97.5%信頼区間[CI]は-6.5%~∞であり、事前規定の非劣性マージン内だった。

 3年全生存率は、腹腔鏡下群83.1%、開腹群85.2%で、有意差はなかった(補正後ハザード比[HR]:1.19、95%CI:0.87~1.64、p=0.28)。また、3年累積再発率も、それぞれ18.8%、16.5%で有意差はなかった(サブHR:1.15、95%CI:0.86~1.54、p=0.35)。

(医療ジャーナリスト 當麻 あづさ)

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コメンテーター : 上村 直実( うえむら なおみ ) 氏

国立国際医療研究センター国府台病院 名誉院長

東京医科大学 消化器内視鏡学講座 兼任教授

J-CLEAR評議員

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