うつ病や不安に対する笑い療法、その効果と最適な介入期間が明らかに

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2026/06/24

 

 笑い療法は、心理的苦痛に対する実用的かつ効果的な代替療法として注目されている。台湾・亜洲大学のChia-Yu Liu氏らは、笑い療法の有効性をさらに検証するため、試験逐次分析(TSA)を統合し、用量反応メタ解析を用いて、最適な治療期間を検討した。Journal of Psychiatric Research誌オンライン版2026年4月16日号の報告。

 本システマティックレビューでは、主要データベース(PubMed、EMBASE、PsycINFO、Cochrane Library)より各データベースの創設時から2023年11月12日までに公表されたランダム化比較試験(RCT)を検索した。対象は、うつ病、不安、ストレス、疼痛、生活の質の改善を目的とした笑い療法に関する研究とした。エビデンスの確実性の評価にはTSA、最適な治療期間の検討には用量反応メタ解析を用いた。研究情報、患者特性、介入の種類、介入期間などのデータを抽出した。アウトカムに関する情報(アウトカムの種類、測定ツールなど)およびエフェクトサイズ推定に必要な統計データの抽出は、2人の独立した著者により行った。

 主な結果は以下のとおり。

・33件の研究を分析対象に含めた。
・笑い療法により、うつ病(標準化平均差[SMD]=-0.9、95%信頼区間[CI]:-1.29~-0.52)、不安(SMD=-0.83、95%CI:-1.16~-0.50)、ストレス(SMD=-0.68、95%CI:-1.02~-0.33)に対する有意な軽減が認められた(各々、p<0.001)。
・用量反応メタ解析では、累積治療期間がうつ病に対して400分、不安に対して600分までは改善効果が大きく、それ以降は効果が頭打ちになることが明らかになった。
・サブグループ解析では、笑い療法は、年齢、患者の状態、ケア環境を問わず、うつ病、不安、ストレスを有意に軽減することが示された。

 著者らは「笑い療法は、うつ病、不安、ストレスを効果的に軽減した。また、これらの効果を得るための最適な治療時間が特定された。本研究は、笑い療法のエビデンスを強化し、臨床応用に向けた今後のRCTの実施を支持する根拠を提供するものである」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)