加熱式タバコも頻回な頭痛に関連/JASTIS研究

提供元:ケアネット

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公開日:2026/05/20

 

 加熱式タバコは、従来の紙巻タバコより「有害物質が少ない」と一般的に認識されているが、頭痛との関連についてはエビデンスが限られていた。長岡技術科学大学の勝木 将人氏らの研究グループは、日本の大規模インターネット調査のデータを解析した結果、紙巻タバコだけでなく加熱式タバコの使用も、頻回な頭痛の有病率上昇と独立して関連していることを明らかにした。Headache誌オンライン版2026年3月2日号に掲載。

 本研究では、2025年2月〜3月に実施された「日本における社会と新型タバコに関するインターネット調査研究プロジェクト」(JASTIS研究)の回答者のうち2万3,228例(年齢中央値49歳、女性49.3%)を対象とした。過去1年間に「時々」または「頻繁に」頭痛を経験した人を「自覚的な頻回な頭痛」と定義した。タバコの使用状況(現在使用、過去使用、非使用)ごとに、年齢、性別、BMI、既往歴(うつ病、睡眠障害、脂質異常症など)、ライフスタイル(コーヒー、アルコール摂取)などを調整した多変量ロジスティック回帰分析を行い、頭痛の有病率との関連を検討した。

 主な結果は以下のとおり。

・解析対象者の25.5%(5,923例)が頻回な頭痛を報告した。
・多変量解析の結果、タバコ非使用者と比較した「頻回な頭痛」の調整オッズ比(aOR)は以下のとおりであった。
 - 現在の紙巻タバコ使用者:1.71(95%信頼区間[CI]:1.44~2.03、p<0.001)
 - 過去の紙巻タバコ使用者:1.54(95%CI:1.37~1.73、p<0.001)
 - 現在の加熱式タバコ使用者:1.15(95%CI:1.01~1.32、p=0.038)
 - 過去の加熱式タバコ使用者については、有意な関連は認められなかった(1.09、95%CI:0.96~1.24、p=0.203)
・事後比較により、加熱式タバコよりも紙巻タバコのほうが、頭痛との関連が有意に強いことが示された(aORの比:1.48、95%CI:1.19~1.84)。
・女性(aOR:2.30)、睡眠障害(2.78)、うつ病(1.92)、カフェイン飲料の摂取(1.07)なども頭痛と有意に関連していた。一方、週2回以上の飲酒は負の関連を示した(0.76)。

 著者らは、加熱式タバコは紙巻タバコに比べて有害な揮発性化合物の排出は少ないものの、同程度のニコチンを含有していることが頭痛に寄与している可能性を指摘している。頭痛患者の生活指導において、加熱式タバコへの切り替えだけでは不十分であり、禁煙を促す重要性が示唆された。公衆衛生政策においても、タバコによる害の軽減(ハームリダクション)戦略に頭痛を考慮する必要性を強調している。

(ケアネット 古賀 公子)