ブロッコリーやキャベツ摂取量が多いほど乳がんリスク低下/SABCS2025

提供元:ケアネット

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公開日:2025/12/16

 

 ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科野菜の摂取量が多いほど乳がんの発症リスクが低く、とくにER陰性乳がんでその傾向が顕著である可能性を、米国・ハーバード大学医学大学院のAndrea Romanos-Nanclares氏がサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS2025、12月9~12日)で報告した。

 アブラナ科野菜に含まれるグルコシノレート(glucosinolate)は、実験モデルで乳がん細胞増殖抑制作用が示されているが、エビデンスは依然として限定的で一貫性に欠けている。そこで研究グループは、大規模前向きコホート研究のデータを用いて、アブラナ科野菜およびグルコシノレートの摂取量と乳がんリスクとの関連を長期間にわたり検証した。

 対象は、Nurses' Health Study(NHS、1984~2019年、7万6,713人)およびNurses' Health Study II(NHSII、1991~2019年、9万2,810人)の約17万人であった。食事はベースラインで半定量的な食物摂取頻度調査票により聴取し、その後4年ごとに更新した。Cox比例ハザード回帰モデルを用いて、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ/コールスロー、芽キャベツ、ケール、からし菜(mustard greens)、フダンソウ(chard)を含むアブラナ科野菜の累積平均摂取量およびエネルギー調整したグルコシノレート摂取量と、浸潤性乳がんおよびそのサブタイプの発症リスクとの関連について、ハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を推定した。

 主な結果は以下のとおり。

・30年超のフォローアップにおいて、2コホートで1万2,352件の浸潤性乳がんが確認された。ER陰性は1,703件、ER陽性は7,880件であった。
・アブラナ科野菜の摂取量が多い群では乳がんリスクが有意に低かった(5~6サービング超/週vs.1サービング未満/週のHR:0.92、95%CI:0.86~0.97、傾向のp<0.01)。代替健康食指数(AHEI)で調整した後はこの関連はわずかに弱まった。
・ER陰性乳がんにおいてリスク低下の傾向が最も強かった(5~6サービング超/週vs.1サービング未満/週のHR:0.87、95%CI:0.74~1.02、傾向のp=0.01)。
・グルコシノレート総摂取量が最も多い最高五分位群の参加者は、最低五分位の参加者と比較して、ER陰性を含む乳がんの発症リスクが低かった(乳がん全体のHR:0.92[95%CI:0.87~0.98、傾向のp<0.01]、ER陰性乳がんのHR:0.87[95%CI:0.74~1.02、傾向のp=0.03]、ER陽性乳がんのHR:0.93[95%CI:0.86~1.00、傾向のp=0.01])。

 Romanos-Nanclares氏は「これらの結果は、アブラナ科野菜の摂取が乳がんにおける修飾可能な防御因子である可能性を示唆するものである。グルコシノレートが乳がんリスクにどのように関与するかを理解するためにはさらなる研究が必要である」とまとめた。

(ケアネット 森)