日本の実臨床における片頭痛予防薬CGRP関連抗体の治療継続率は

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2026/03/17

 

 カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体は、片頭痛治療に有効な注射剤である。名古屋大学の種井 隆文氏らは、日本の実臨床におけるCGRP関連抗体治療の継続率、再開率、中止率を評価するため本研究を実施した。Neurology International誌2025年12月24日号の報告。

 対象は、CGRP関連抗体治療を開始後3ヵ月以上のフォローアップ調査を受けた未治療の片頭痛患者。CGRP関連抗体治療の継続、中止、再開の決定は、患者の自由意思に基づいて行われた。頭痛影響テスト-6(HIT-6)および片頭痛特異的QOL質問票(MSQ)は、治療開始前および各CGRP関連抗体の使用から1ヵ月後に実施された。評価項目は、治療開始後の治療継続率、再開率、中止率、HIT-6スコアおよびMSQスコアの変化、再開群と中止群における背景因子の違いとした。

 主な結果は以下のとおり。

・片頭痛患者1,162例のうち146例が解析対象となった。
・CGRP関連抗体治療後の3、6、9、12、18、24ヵ月の時点での継続率は、それぞれ93.2%、80.2%、68.9%、58.8%、55.4%、51.7%であった。
・CGRP関連抗体治療を中断した患者における再開率は76.8%、中止率は20.7%であった。
・HIT-6スコアおよびMSQスコアは、CGRP関連抗体治療前と比較して、すべての評価時点で有意な低下が認められた。
・再開群と中止群の間で統計学的に有意な背景因子の違いは認められなかった。

 著者らは「患者が自由に治療を選択できる実臨床の状況においては、CGRP関連抗体治療開始後12ヵ月時点での継続率は58.8%であり、24ヵ月後も半数以上の患者が治療を継続していた。また、再開率は76.8%、中止率は20.7%であった」と報告している。

(鷹野 敦夫)