抗精神病薬未治療または短期間の治療(準未治療)しかされていない初回エピソード統合失調症患者では、錐体外路症状(EPS)が主な病態として発現する可能性がある。スペイン・Universidad ComplutenseのJoaquin Galvan氏らは、未治療および準未治療の初回エピソード統合失調スペクトラム症におけるEPSの有病率、ベースラインにおける人口統計学的および臨床的相関、フォローアップ期間中の臨床アウトカムとの関連を解析した。European Neuropsychopharmacology誌オンライン版2025年7月12日号の報告。
OPTiMiSE第1相試験のデータ(対象:481例、年齢範囲:18〜40歳)を解析した。
・EPSの定義は、スカンジナビア精神薬理学会の臨床試験委員会(UKU)の神経学的副作用サブスケールスコア1以上とした。ベースラインEPSの有無で層別化し、人口統計学的、臨床的、機能的指標で比較した。ベースラインEPSとフォローアップ時の臨床アウトカムとの関連を分析するため、ロジスティック回帰モデルおよび線形回帰モデルを用いた。
主な内容は以下のとおり。
・ベースラインにおけるEPS有病率は30%、男性よりも女性で多くみられた。
・抗精神病薬未治療群と準未治療群との間に差は認められなかった。
・EPSを有する患者は、ベースライン時に抑うつ症状および自殺傾向がより多くみられた。
・完全調整モデルでは、ベースライン時のEPSとフォローアップ時の抑うつ症状、陽性症状、陰性症状、総合精神病理症状の重症度、自殺傾向の増加、ウェルビーイングの低下、機能性低下との関連が示唆された。
著者らは「本結果は、EPSは統合失調症の主要な所見であることを支持するものであり、早期(抗精神病薬未治療または準未治療)のEPS発現は、臨床予後がより不良なサブグループを表している可能性が示唆された。EPSは、アウトカム不良の早期マーカーとして機能し、初回エピソード統合失調スペクトラム症に対する標的介入の指針となる可能性がある」とまとめている。
(鷹野 敦夫)