武田薬品工業は8月27日のプレスリリースで、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン株LP.8.1を抗原株とした組換えタンパクワクチンの「ヌバキソビッド筋注1mL」について、厚生労働省より一部変更承認を取得したと発表した。ヌバキソビッド筋注は、同社がノババックスから日本での製造技術のライセンス供与を受けたもので、LP.8.1対応ワクチンは9月中旬以降に供給が開始される予定。
2025年5月28日に開催された「厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会 季節性インフルエンザワクチン及び新型コロナワクチンの製造株について検討する小委員会」において、2025/26シーズンの定期接種で使用する新型コロナワクチンの抗原組成は、WHOの推奨と同様に、「1価のJN.1、KP.2もしくはLP.8.1に対する抗原又は令和7年5月現在流行しているJN.1系統変異株に対して、広汎かつ頑健な中和抗体応答又は有効性が示された抗原を含む」とされている1)。
今回の承認は、抗原株の変更に係るデータに加え、LP.8.1を抗原株としたヌバキソビッド筋注が、直近の新型コロナ変異株(LP.8.1、LP.8.1.1、JN.1、KP.3.1.1、XEC、XEC.4、NP.1、LF.7およびLF.7.2.1)に対しても中和抗体を産生することが認められた非臨床データに基づく。
本剤は、6歳以上を対象とした初回免疫(1、2回目接種)および12歳以上に対する追加免疫(3回目接種以降)の適応を取得している。用法・用量は、12歳以上には1回0.5mLを筋肉内に接種する。また、6歳以上12歳未満には、初回免疫として、1回0.5mLを2回、通常、3週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。
(ケアネット 古賀 公子)