中外製薬は、2024年12月27日に「再発又は難治性の濾胞性リンパ腫」に対して製造販売承認を取得した抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体であるモスネツズマブ(遺伝子組換え)(商品名:ルンスミオ)について、2025年3月19日に薬価収載され、販売を開始したことを発表した。
本剤は、過去に少なくとも2つの標準治療が無効または治療後に再発した濾胞性リンパ腫に対する新たな治療選択肢である。効果に応じ投与期間があらかじめ定められているfixed durationの治療であり、治療に伴う患者さんの負担軽減が期待されるという。
今回の承認は、過去に2つ以上の標準治療を受けたことのある再発/難治性濾胞性リンパ腫患者を対象に実施した国内第I相試験の拡大コホート(FLMOON-1試験)および同じ患者集団を対象としたロシュ社による海外第I/II相試験の成績に基づいており、両試験で本剤の単剤投与による有効性および安全性が評価された。
<製品概要>
販売名:ルンスミオ点滴静注1mg、ルンスミオ点滴静注30mg
一般名:モスネツズマブ(遺伝子組換え)
効能又は効果:再発又は難治性の濾胞性リンパ腫
効能又は効果に関連する注意:
・本剤による治療は、抗CD20モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも2つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。
・十分な経験を有する病理医により、Grade1~3Aと診断された患者に投与すること。
用法及び用量:
通常、成人にはモスネツズマブ(遺伝子組換え)として、21日間を1サイクルとし、1サイクル目は1日目に1mg、8日目に2mg、15日目に60mg、2サイクル目は1日目に60mg、3サイクル目以降は1日目に30mgを8サイクルまで点滴静注する。8サイクル終了時に、完全奏効が得られた患者は投与を終了し、また、病勢安定又は部分奏効が得られた患者は、計17サイクルまで投与を継続する。
製造販売承認日:2024年12月27日
薬価基準収載日:2025年3月19日
発売開始日:2025年3月19日
薬価:1mg1瓶 83,717円、30mg1瓶 2,393,055円
製造販売元:中外製薬株式会社
(ケアネット 金沢 浩子)