T-DXd治療後のHER2発現の変化

転移のある乳がん患者におけるトラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)の治療後のHER2発現状況の変化について、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのMohamed A. Gouda氏らが後ろ向きに検討したところ、約半数の患者でHER2の消失や低下がみられたという。Clinical Cancer Research誌オンライン版2025年1月22日号に掲載。
本研究では、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターでT-DXd治療を受けた転移乳がん患者を後ろ向きに検討した。T-DXd治療の前後で生検を実施しIHC染色を用いてHER2発現を評価した患者を対象とした。
本研究の結果、対象患者41例のうち、T-DXdによる治療後に11例(治療前にIHCスコアが1+、2+、3+だった34例のうち32.4%)でHER2の消失がみられた。さらに、10例(34例中29.4%)でHER2スコアの減少がみられた。
著者らは「T-DXdによる治療を受けている転移乳がん患者において、HER2の消失および低下が多く見られる。T-DXdの治療後にHER2過剰発現が必要なHER2標的療法を実施する際は、HER2の再評価を考慮すべき」としている。
(ケアネット 金沢 浩子)
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