ファイザーXBB.1.5対応ワクチン、EMAで生後6ヵ月以上に推奨

提供元:ケアネット

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公開日:2023/09/01

 

 米国・Pfizer社とドイツ・BioNTech社は8月30日付のプレスリリースにて、両社のオミクロン株XBB.1.5対応1価の新型コロナワクチン「COMIRNATY Omicron XBB.1.5」について、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が、5歳以上に対して、過去の新型コロナワクチンの接種歴の有無にかかわらず単回投与すること、および生後6ヵ月~4歳の小児に対して、過去の接種回数に応じて投与することを推奨したと発表した。欧州委員会(EC)は本推奨を検討のうえ、承認について近く最終決定を下す予定。

 本ワクチンの生後6ヵ月~4歳の小児への投与は、初回シリーズ(3回)のうちの一部または3回すべて、もしくは初回シリーズが完了している小児や感染歴のある小児に対しては、追加接種として単回投与することが推奨されている。

 CHMPの推奨は、両社の新型コロナワクチンの安全性と有効性を支持するこれまでの臨床試験、非臨床試験、およびリアルワールドデータのエビデンスに基づく。これらのデータには、XBB.1.5対応1価ワクチンが、BA.4/5対応2価ワクチンと比較して、XBB.1.5、XBB.1.16、XBB.2.3を含む複数のXBB亜系統に対してより優れた反応を示す前臨床試験のデータも含まれている。同試験のデータでは、世界保健機関(WHO)によって「注目すべき変異株(VOI)」に指定されているEG.5.1(エリス)に対しても有効性を示すことが認められている。

 本XBB.1.5対応1価ワクチンは、米国でも生後6ヵ月以上を対象として米国食品医薬品局(FDA)に申請されており、近く承認が決定される予定。日本を含む世界各地の規制当局にも申請中だ。

(ケアネット 古賀 公子)