新型コロナ、5類感染症変更後の療養期間を発表/厚労省

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2023/04/17

 

 厚生労働省は4月14日、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類感染症に変更される5月8日以降の取り扱いについて発表した。5類変更後の療養期間は、法律に基づく外出自粛は求められず個人の判断に委ねられる。そのうえで外出を控えることが推奨される期間として、発症日を0日目として5日間は外出を控えること、かつ、5日目に症状が続いている場合は、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快して24時間程度が経過するまでは外出を控え様子を見ることとした。なお、学校における取り扱いについては、文部科学省にてパブリックコメントを実施予定。

 国立感染症研究所のデータに基づいた厚労省の発表によると、新型コロナウイルスを人にうつす期間には個人差があるが、発症2日前から発症後7~10日間は感染性のウイルスを排出する。発症後3日間は、感染性のウイルスの平均的な排出量が非常に多く、5日間経過後は大きく減少することから、とくに発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことに注意が必要だとしている。

 5月8日以降の新型コロナ患者の外出自粛については以下の情報を参考とし、各医療機関や高齢者施設等でも、同情報を参考に新型コロナに罹患した従事者の就業制限を考慮するよう推奨している。なお、感染が大きく拡大している場合には、一時的により強い「お願い」を行う場合もあるという。

(1)外出を控えることが推奨される期間
・とくに発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことから、発症日を0日目(無症状の場合は検体採取日を0日目とする)として5日間は外出を控えること。
※この期間にやむを得ず外出する場合でも、症状がないことを確認し、マスク着用等を徹底する。
・5日目に症状が続いている場合は、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快して24時間程度が経過するまでは、外出を控え様子を見ること。
(2)周りの方への配慮
・10日間が経過するまでは、ウイルス排出の可能性があることから、不織布マスクの着用や、高齢者等ハイリスク者と接触は控える等、周りの方へうつさないよう配慮する。発症後10日を過ぎても咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、マスクの着用など咳エチケットを心掛ける。

 5月8日以降の「濃厚接触者」の取り扱いについては、一般に保健所から新型コロナ患者の「濃厚接触者」として特定されることはない。また、「濃厚接触者」として法律に基づく外出自粛は求められない。

(ケアネット 古賀 公子)