ニボルマブ、尿路上皮がん術後補助療法と切除不能な進行、再発または転移性食道扁平上皮がん1次治療に対して欧州委員会より承認取得/BMS

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2022/04/11

 

 2022年4月5日、ブリストル マイヤーズ スクイブは、PD-L1発現レベル1%以上の根治切除後の再発リスクが高い筋層浸潤性尿路上皮がんの術後補助療法、切除不能な進行、再発または転移性食道扁平上皮がん(ESCC)の1次治療薬として、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)が欧州委員会より承認を受けたことを発表した。ESCCに関してはニボルマブとイピリムマブの併用療法、ニボルマブとフルオロピリミジン系およびプラチナ系薬剤を含む化学療法の併用療法の2つで承認を取得した。今回発表されたのは、CheckMate-274試験(尿路上皮がん)、CheckMate-648試験(ESCC)の結果に基づいたものである。

 CheckMate-274試験において、DFSの中央値はニボルマブで未達、プラセボでは8.41ヵ月で、ニボルマブがプラセボと比較して、再発または死亡のリスクを47%低減させた(ハザード比[HR]:0.53、95%信頼区間[CI]:0.38~0.75、p=0.0005)。ニボルマブの忍容性は全体的に良好で、安全性プロファイルはこれまでに報告されたニボルマブの固形がん患者における試験のものと一貫していた。

 CheckMate-648試験において、ニボルマブとイピリムマブの併用療法では、OSの中央値はニボルマブとイピリムマブの併用療法群で13.70ヵ月(95%CI:11.24~17.02)、化学療法群で9.07ヵ月(95%CI:7.69~9.95)であった(HR:0.64、95%CI:0.46~0.90、p=0.0010)。PFSの中央値は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群で4.04ヵ月(95%CI:2.40~4.93)、化学療法群で4.44ヵ月(95%CI:2.89~5.82)であった(HR:1.02、95%CI:0.73~1.43、p=0.8958)。

 ニボルマブと化学療法の併用療法では、OSの中央値はニボルマブと化学療法の併用療法群で15.44ヵ月(95%CI:11.93~19.52)、化学療法群で9.07ヵ月(95%CI:7.69~9.95)であった(HR:0.54、95%CI:0.37~0.80、p<0.0001)。PFSの中央値は、ニボルマブと化学療法の併用療法群で6.93ヵ月(95%CI:5.68~8.34)、化学療法群で4.44ヵ月(95%CI:2.89~5.82)であった(HR:0.65、95%CI:0.46~0.92、p=0.0023)。

(ケアネット 高津 優人)