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オミクロン株、ブースター接種後の感染例を分析/Lancet

提供元:ケアネット

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公開日:2022/02/10

 

 世界的な流行を見せている新型コロナウイルスの変異株・オミクロン株は、mRNAワクチンの3回目接種(ブースター接種)後の感染例も報告されている。感染例の患者背景や臨床像の詳細が、Lancet誌オンライン版2022年1月18日号のCORRESPONDENCEで報告されている。

 2021年11月下旬~12月上旬に、SARS-CoV-2ワクチン(少なくとも2回のmRNAワクチンを含む)を3回接種したドイツ人のグループが、南アフリカのケープタウンでオミクロン株によるブレークスルー感染を経験した。このグループは、5人の白人女性と2人の白人男性で構成され、平均年齢は27.7歳(範囲:25~39)、平均肥満度は22.2kg/m2(範囲:17.9~29.4)、関連病歴はなかった。

 このうち4人はケープタウンの異なる病院で臨床研修を受けており、その他は休暇中だった。また、これらの人々は2つの無関係なグループに所属し、ケープタウンでCOVID-19に関するルールに則った通常の社会生活を送っていた。2021年11月上旬にケープタウンに到着した際、各人のPCR検査は陰性で、同種(n=5)または異種(n=2)ワクチンによる、ブースターまたは3回目接種の完了記録を提出していた。

 6人がBNT162b2(ファイザー製)の2回(完全)接種を受け、うち5人が2021年10月または11月初旬にファイザー製の3回目(ブースター)接種を受けていた。残り1人は2021年10月初旬にモデルナ製の全量接種を受けていたが、これは当時の欧州医薬品庁の半量接種の推奨に則ったものではなかった。

 7人目はChAdOx1-S(アストラゼネカ製)の初回接種後、1次免疫完了のためにBNT162b2を接種し、同ワクチンのブースター接種を受けた。モデルナ製のブースター接種例を除き、全接種が勧告に従ったものだった。一部の1次およびブースター接種時期が早かったのは医療関係者であったためで、SARS-CoV-2感染歴を報告した人はいなかった。

 西ケープ州でSARS-CoV-2感染が著しく増加していた時期に、7人は2021年11月30日~12月2日に呼吸器症状を発症し、認定の診断機関がSARS-CoV-2感染症の陽性判定を行った。

 症状が出てから2~4日後に綿棒と血清を採取した。すべての患者は国内で隔離され、21日間の観察期間中、毎日症状日記を用いて病気の経過を記録した。

 病状は、米国国立衛生研究所のCOVID-19治療ガイドラインに従って、軽症(n=4)または中等症(n=3:息切れあり)に分類された。観察期間終了時(21日目)には2名が無症状となった。血中酸素飽和度(SpO2)は例外なく正常範囲(94%以上)を維持し、入院を必要とした患者はいなかった。

 7人全員がオミクロン株の感染であった。綿棒溶出液のウイルス量は、4.07~8.22(平均値:6.38)log10コピー/mlであった。抗スパイク抗体のレベルは1万5,000~4万AU/ml以上の範囲であり、血清における平均値は約2万2,000AU/mlであった。

 2回目のワクチン接種から21~37週間後にブースターワクチンが接種され、その22~59日後にブレークスルー感染が発生した。これは、2回目のワクチン接種から4週間後に報告されているレベルと同様であり、ブースターワクチンの接種後に期待されるレベルでもあった。

 今回の調査結果は比較的若く、その他疾患のない人(n=7)の少数症例に限られているが、オミクロン株が生体内でmRNAワクチンによって誘導される免疫を回避できる、という証拠をさらに追加するものとなった。

 ブースター接種は、オミクロン株による症候性感染を十分に防ぐことはできなかったが、病気の経過が軽度~中等度であったことから、重症化を防ぐことができると考えられる。しかし、長期的な後遺症の可能性は除外できない。

 これらの結果は、オミクロン株の症候性感染をより確実に予防するためには、最新のワクチンが必要であること、医薬品以外の対策も継続すべきであることを示している。

(ケアネット 杉崎 真名)