FDA、EGFR変異陽性肺がんに対するラムシルマブとエルロチニブの併用の1次治療を承認/イーライリリー

提供元:ケアネット

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公開日:2020/06/11

 

 イーライリリーは、2020年5月29日、米国食品医薬品局(FDA)がEGFR遺伝子変異を有する進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者への1次治療に対して、ラムシルマブとエルロチニブの併用療法を承認したと発表。ラムシルマブとエルロチニブ併用療法はEGFR遺伝子変異陽性の進行NSCLCにおいて、FDAが承認した初めてで唯一の抗VEGFR/EGFR-TKI併用療法。今回の承認は、無作為化二重盲検プラセボ対照国際共同第III相試験であるRELAY試験から得られた有効性および安全性に基づいている。

 本試験は2015年に開始され、北米、欧州、アジアで449例を組み入れた。RELAY試験の主要評価項目はPFS、主な副次評価項目には安全性、奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、全生存期間(OS)が含まれている。主要評価項目である治験責任医師の評価によるPFSでは、ラムシルマブ+エルロチニブ併用療法(n=224)において、PFS 中央値が統計的に有意かつ臨床的意義のある改善を示し、ラムシルマブ+エルロチニブ併用療法の19.4ヵ月に対しプラセボ+エルロチニブ療法は12.4ヵ月だった(HR:0.59、95%CI:0.46~0.76、p<0.0001) 。PFSは、エクソン19とエクソン21のサブグループでも一貫していた。今回のPFSの最終解析時においては、OSデータ解析に必要なイベントが26%のみの発現であったため、OSは十分なイベントが観察されていなかった(HR:0.83、95%CI:0.53〜1.30)。OSの最終解析は300イベントに到達した後に実施する計画。

(ケアネット)