インバウンド感染症の対応に役立つサイトを公開~日本感染症学会

2020年7月24日から東京オリンピック・パラリンピックが開催される。日本感染症学会では、海外からの持ち込み感染症への対応として、訪日外国人の受診患者の臨床症状から想起すべき感染症とその対応をコンパクトにまとめた「症状からアプローチするインバウンド感染症への対応~東京2020大会にむけて~-感染症クイック・リファレンス」を7月23日に学会ホームページに公開した。
わが国では訪日外国人が急増し、今後外国人労働者の増加も予想されるため、日本全国どこでも臨床医がインバウンド感染症に遭遇する可能性がある。東京オリンピック・パラリンピックの期間だけでなく、その終了後も臨床医にとって有用と思われる。
インバウンド感染症の感染対策を提示
本サイトの特徴として以下の点が挙げられる。・患者を前にした状況で役立つ鑑別診断および関連情報を、迅速かつわかりやすく参照可能
・発熱、呼吸器症状、下痢、発疹、急性神経症状などの主要症状から考えておくべき疾患に直接リンク
・外来診療で、ベットサイド診察中に症状別のクイック・リファレンスが可能
・国際的マスギャザリングに関連したワクチン、インバウンド感染症の感染対策を提示
・感染症各論で重要な75疾患の概要がまとめられ、海外からの持ち込み感染症として忘れてはいけない疾患が参照可能
なお、この「感染症クイック・リファレンス」は「2020年東京オリンピック・パラリンピックに係る救急・災害医療体制を検討する学術連合体(AC2020)」の協賛事業として制作され、公益社団法人日本小児科学会、日本小児感染症学会の協力を受けている。また、AMED新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業「ウイルス性重症呼吸器感染症に係る診断・治療法の研究(代表:森島恒雄)」から一部助成を受けている。
(ケアネット 金沢 浩子)
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