日本人男女の喫煙と膵がんリスク~35万人の解析

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ケアネット

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 喫煙と膵がんリスクの関連はすでによく知られているが、アジアの大規模集団における詳細な前向き評価は少ない。今回、愛知県がんセンターの小栁 友理子氏らが、日本人集団における10研究をプール解析したところ、喫煙と膵がんリスクの関連に男女差がある可能性が示され、男性では禁煙が膵がん予防に有益であることが示唆された。Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention誌オンライン版2019年5月21日号に掲載。

 本研究では、10の集団ベースのコホート研究のプール解析を行った。各研究のハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)についてCox比例ハザード回帰を用いて計算し、これらの推定値をランダム効果モデルと統合して要約HRを推定した。

 主な結果は以下のとおり。

・35万4,154人における469万5,593人年の追跡調査の間に、1,779人で膵がんが発症した。
・男性(HR:1.59、95%CI:1.32~1.91)、女性(HR:1.81、95%CI:1.43~2.30)の両方で、生涯非喫煙者に比べて現在喫煙者で膵がんリスクが高かった。
・環境中のタバコ煙曝露に関係なく、過去喫煙者や20pack-years以下の蓄積量でも、女性では有意に膵がんリスクが高かった。
・傾向分析において、男性では10pack-yearsごとに膵がんリスクが有意に6%増加し、女性では有意ではないが6%増加した。
・男性では、禁煙後5年で、膵がんリスクは生涯非喫煙者と同程度になったが、女性では禁煙によるリスク減少はみられなかった。

(ケアネット 金沢 浩子)

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