なぜ美容整形手術を受けるのか、初の前向き観察研究

提供元:ケアネット

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公開日:2018/09/12

 

 美容整形手術の人気が高まっているにもかかわらず、手術を受ける患者の動機付けとなっている社会文化的な要因やQOLに関わる因子はあまり解明されていない。米国・ノースウェスタン大学のAmanda Maisel氏らは、患者がなぜ侵襲の少ない美容整形手術を受けるのかを包括的に評価する、初となる検討を行った。その結果、一般的な理由は、外見を良くしたいという願望に加えて、感情的、心理的、そして実用的な動機であることが明らかになったという。著者は、「患者の年齢や求める手術における相対的差異については、さらなる調査が必要だろう」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年8月15日号掲載の報告。

 研究グループは、侵襲の少ない美容整形手術を受ける患者の動機となる因子の相対的な重要度を評価する目的で、米国すべての地域を代表する大学2施設および皮膚科の診療所11施設にて多施設共同前向き観察研究を行った。2016年12月4日~2017年8月9日の期間に、美容整形に関する診察または治療のために受診した成人患者を対象とし、最近開発された主観的動機付けの枠組みと人口統計学的質問調査票の回答に基づいて調査ツールを完成させた。

 主要評価項目は、QOLの各カテゴリーにおいて自己報告された最も一般的な動機であった。副次評価項目は、多く報告されたその他の動機、および特定の手術に関連した動機であった。

 主な結果は以下のとおり。

・適格患者529例中、511例が研究への参加に同意し登録、調査を完了した。
・511例の患者背景は、女性が440例(86.1%)、45歳以上が286例(56.0%)、白人386例(75.5%)、大卒469例(91.8%)、美容整形手術歴2回以上270例(52.8%)であった。
・審美的外見(美しい皮膚と若く魅力的な外見に対する願望など)に関連する動機を除くと、身体的健康(健康状態または症状悪化の予防)は475例中253例(53.3%)、心理社会的well-being(幸せを感じたい、自信を持ちたい、QOLを全般的に改善したいなど)は467例中314例(67.2%)、自分へのご褒美またはお祝いは463例中284例(61.3%)、職業上の見栄えは476例中261例(54.8%)が一般的な動機として報告された。
・費用や利便性に関連した動機は、低い位置付けだった(483例中68例[14.1%])。
・大部分の動機は、内面に生じ、他人ではなく患者自身が満足することを目的としたもので、患者自身が美容整形手術を受けることを決めていた。そのため、配偶者の影響はほとんどなかった。
・45歳未満の患者は、老化予防の目的で手術を受けることが有意に多かった(45歳未満:212例中54例[25.5%]vs.45歳以上:286例中42例[14.7%]、p<0.001)。
・特定の手術(体形補正、ざ瘡瘢痕治療、入れ墨除去など)を希望する患者は、心理的・感情的な動機が多い傾向が見られた(それぞれ、22例中19例[86.4%]、42例中36例[85.7%]、11例中8例[72.7%])。

(ケアネット)